794: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/03/15(木) 00:38:16.57 ID:9SMhg4n00
「話せるなら聞きたいんだけど、その眼は、どうなっているんだい?」
ラジオで流さないならと、条件を付けてきたことについて、DJフレンドはもちろんと頷く。
「見ての通り昆虫の複眼と同じ。目が外に出た訳ではないけど、視野は広くなったように思う。視力は落ちたけど、その代わり動体視力がかなり上昇している。銃弾もある程度は見える。僕自身の解析できる範囲では、これぐらいかな」
「ていうか、なんで俺を追いかけてきたんだよ」
いい加減目的を知りたいという様子で、柳瀬が喧嘩腰交じりに確認する。ミュータントは、サングラス越しでもわかるぐらい、彼に恨めしい目線を投げつけた。
「さてね。追いかけられてる理由もわからない、程度の低い頭に、僕の話が理解できるかどうか」
「頭はあんまし良くないけど、喧嘩売ってんなら買うぞおら」
人様の勢力で騒ぐのは感心しないよと、わざとらしくミュータントはDJフレンドに顔だけ向けると、その意味を分かった柳瀬は、少し静かになった。
「君が見つかってから、とは思ったけど。目的が2つ同時に達成できるとはね」
「…目的?」
恐らく聞き捨ててはダメであろうワードに、DJフレンドは触れる。
「…。貴方が放送している情報の、提供元はどこか。それを知りたい」
その言葉に、その場の空気が重くなったのは、確かだった。
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