154: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/04/10(月) 17:28:49.32 ID:LzjXz4kL0
「それに、大事なのはその後でしょ?」
「そのあたりはあんまり面白くない話になりますよ」
「気になるの!」
「また明日、お話ししてあげますからね」
「おばあちゃんは、いつだってそう言ってごまかすんだから」
「あらあら、そうでしたか」
彼女は頬を膨らませます。
まるで冬眠前のリスのようだと思っていると、ためこんだどんぐりたちは、
穴が開いた風船の空気のように、ふわぁとは吐き出されました。
どことなく、目もトロンとしています。
「おばあちゃんが忘れていたら、言ってくださいね」
「必ずだよ! じゃあ、おやすみなさい」
「ええ、おやすみなさい」
彼女は目をこすりながら、もう一人の祖母の隣にある自分の部屋へと向かいました。
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