過去ログ - 桜の木の下には幸子が埋まっている
1- 20
27: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/04/16(日) 21:33:59.42 ID:k5nKXPgw0
やがて桜の木の根元に、大人が一人すっぽり埋まるほどの大きさの穴が作られた。

幸子を埋めた犯人がどれだけの深さの穴を掘ったのかわからないため、深めに掘ってみたのだが。

「……ない、ね」

「……」

しかし、死体が見つかることはなかった。

念のため小梅はスコップを地面に置き、穴に頭を突っ込んで中を覗き込んでみたが、痕跡のようなものも見当たらない。

「ハズレみたい、だね……。別の桜だったのかな……」

今から別の桜に穴を掘り始めて、はたして朝になる前に終わるだろうか。

はやく幸子ちゃんと友達になりたいのに、と少しの落胆とともに起き上がろうとする小梅に、背後からカワイイ声が届いた。

「いいえ、間違ってないですよ。死体は今から入るんですから」

「え……」

次の瞬間、小梅の後頭部に重い衝撃が走った。

体勢を崩し、今掘ったばかりの穴に落ちていく小梅が見たものは。

両手で握ったスコップを、カワイイ笑みとともに振り下ろした幸子の姿だった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
37Res/20.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice