過去ログ - 桜の木の下には幸子が埋まっている
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30: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/04/16(日) 21:40:11.70 ID:k5nKXPgw0
ひとしきりお喋りをして満足したのか、幸子は桜に背を向けた。

「じゃあ、そろそろ行きますね。どうか小梅さん、安らかに眠ってください」

幸子はカワイイ笑みとともに颯爽と立ち去る。

はずだった。

だが前へ進むはずの幸子の足は動かなかった。

「……あれ?」

歩き出そうとした瞬間、冷たい何かが幸子の足を掴んだのだ。

「…………え?」

驚いた幸子の視線の先、見えたのは白い腕。

地面から病的なまでに白く細い腕が伸びて、その見た目からは想像できない強い力で幸子の足の自由を奪っていた。



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