過去ログ - 【モバマス】P「天国の扉を鳴らせ」
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64: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:01:19.71 ID:2cKsh5bP0
大きなライブの話を聞いたけど、正直私はそっちに思考を回せるほどの余裕が頭になかった。
プロデューサーがやめる、という一事だけが頭の中でぐるぐる回って、他のことは締め出されているようだった。
いつかのように、また私は屋上でぼんやり佇んでいた。
あの時の悩み事は、自業自得だった。
だけど、今のこれは、私じゃどうしようもない。
一体どうしろと言うんだろう。
(……どうしようもないじゃん)
嘘つきめ、と内心で彼を非難する。
支えてくれると言ったのに。
倒れても起こしてくれると言ったのに。
……一緒に夢を見てくれると、言ったのに。
やめてしまうんなら、そんなの無理じゃないか。
わがままだっていうのはわかってる。
まだ一年弱の短い付き合いの中でも、プロデューサーは私を支えてくれたし、挫折から救ってくれたし、夢を見るために手を貸してくれた。
だけど。
(足りないよ……)
どうしてそんなに急なんだ。
あんな言い方をされたら、もっとずっと、一緒にいれると思うじゃないか。
折り合いなんて、そんな簡単につけられるわけがない。
聡いつもりだった。大人びているつもりだった。
でも、そんなことはなくて。
まだまだ私は子供で。
だから、もっともっと、頼れる人には頼りたかったんだ。
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