過去ログ - 魔王「ボクに魔王なんて出来るわけねぇ」
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224: ◆Ks1JsTemxeE/[saga]
2017/05/04(木) 01:44:08.28 ID:Qn+cBsSx0




 次の日。



−−−飛空戦艦・牢−−−

少年勇者「和平交渉?」

魔王「うん、キミもボクもゲートを閉じたい。その利害は一致してるよね? そのためには人間と和平を結ばなければならないんだ」


少年勇者「……」


 少年勇者は牢の中で呪いのかかった拘束着で監禁されていた。魔王の言葉に俯き考えている。


少年勇者「……生き残った仲間、いや捕虜となっている人間全てを解放しろ」

魔王「それはキミが和平交渉を人間の王に掛け合って、魔族の捕虜と交換すればできるよ」

少年勇者「……」

魔王「……」

少年勇者「わかった……ただ」

魔王「うん」

少年勇者「俺っちと一緒に捕まった女の賢者がいたでしょ? 彼女はすぐに人間界へ帰してくれ」


魔王(彼の大切な人なのかな……)

魔王「わかったよ、彼女だけはすぐ解放する。人間界へ帰れるように手配するよ」

 少年勇者はホッとした様な表情をすると目線を合わせず言う。

少年勇者「感謝はしない……お前達は他の仲間を沢山殺した」


魔王「お互い様でしょ。冥都を攻められ多大な被害を受けたのはこっちも同じだよ」

少年勇者「あれは俺っちじゃない、“帝竜”だろ」

魔王「帝竜?」

少年勇者「うにゃ。俺っちは中央大陸“王都”の勇者なんだけど、彼は西大陸“帝都”の勇者……竜のように強い彼を人間界では“帝竜”という通り名で呼ばれていた」


魔王「……たしかに本当に強かった」



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