過去ログ - 魔王「ボクに魔王なんて出来るわけねぇ」
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291: ◆Ks1JsTemxeE/[saga]
2017/05/09(火) 18:11:35.26 ID:agKML09K0


−−−エルフの森・女側近の部屋−−−


 部屋に入ると女側近はベットに腰掛けていた。
 その表情は穏やかだが、目は閉じられたまま……


魔王(……ッ)

魔王(本当に……視力が……)


魔少女「お姐ぇぇぇえええ……」エーン

 魔少女は女側近に抱きつく。

女側近「魔少女……ピエロ……」

魔道化師「うひゃひゃひゃ……みんな生きてて良かった〜」

魔王「女側近さん……」


女側近「!……魔王様?」

魔王「ボクのせいで視力が……」

女側近「魔王様、お気になさらずに。魔剣を手に入れ、皆無事ですので最高の結果でございます」

魔少女「ふぇぇええん」

魔王「……」

魔道化師「魔少女しゃん、ちょっと二人にしてあげよーうひゃ」


魔少女「……ぅん」


 二人が出て行くと、部屋は静粛に包まれる。

魔王「……」


女側近「……」

 女側近は誰もいない方向を向いている。本当に目が見えない……魔王はそれを実感し胸が締め付けられた。

魔王「女側近さん……ごめん……ぅぅ……」

女側近「魔王様、自分を責めないでください。これは命令では無く、私の判断で精霊薬を飲みました。魔王様が心を病む必要はありません」

魔王「命令とか、判断とか……そんなんじゃないよ」


女側近「……」

 魔王は自分の居場所を知らせるように、女側近の手を握る。そして、目を閉じる。
 暗闇。


 エルフの森の美しい木々や動物、目の前の女側近の表情も見えない。
 手からは女側近のぬくもりを感じるが、何も見えない。


魔王「女側近さんが光を失ってしまったことが悲しい……」



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