過去ログ - 魔王「ボクに魔王なんて出来るわけねぇ」
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294: ◆Ks1JsTemxeE/[saga]
2017/05/09(火) 18:15:46.66 ID:agKML09K0

魔王「何人もいるって……そんなハーレムみたいな」

女側近「これが側近一族なのです……」

魔王「……」

女側近「私は魔伯爵より強かったので拒否権がありました。この私は魔王様に尽くすのみでございます」



魔王「な、なーんだ。ボクの勘違いだったのかぁ」

女側近「はい」


魔王「なんだか……わからないけど」


魔王「嬉しい……なんでだろ。はは」

女側近「私も……」

女側近「嬉しいです。誤解が解けたからでしょうか? 分かりませんが」



 微笑む二人の間には今まで以上の絆が出来ているように見える。
 覗いていた魔少女と魔道化師はホッとため息をつく。


魔道化師「うひゃ……鈍感同士、もどかしいひゃ」

魔少女「うん。でも、よかった……」

魔道化師「よかったのか?」


魔少女「愛する者の幸せを願うのは当たり前でしょ」

魔道化師「魔少女しゃん切ないな。オイラが慰めてやるよー」チュー


 ドガッ

魔道化師「いてっ!」



 目的を達成し、穏やかな空気が流れる魔王達。ようやく旅も終わろうとしていた。

 城を離れ約一月ちょっと。
 冥都が人間に襲撃されたことを魔王達はまだ知らない。



  ■ 第28話 失われる光 終 ■



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