過去ログ - 魔王「ボクに魔王なんて出来るわけねぇ」
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◆Ks1JsTemxeE/
[saga]
2017/05/10(水) 08:51:55.64 ID:6ZYIrOVGO
−−−冥都 最上層・黒魔城−−−
転移魔法陣であっという間に帰ってくる……。
久しぶりの我が家、感傷に浸る間もなく魔執事のいる玉座の間へ。
魔執事「魔王様、ご無事でなにより。やっとお戻りっー訳っすね、おかえりなさいませ」
魔王「魔執事さんっ……状況は?!」
魔執事「いや、やばかったっす。城に被害はねぇっすけど……スラム、第1、第2層はほぼ壊滅状態、第5層にも被害があるっす」
魔少女「下位層が……」
魔王(か、母さん)
女側近「詳しく」
魔執事の話によると
人間達は3パーティ、計17人で襲撃。現在は全員撃破済。
魔執事の元に人間襲撃の報告があった時点で最下層はすでに壊滅。
人間達は別れて別々に攻めてきた為、手薄の冥都は大きな被害を受けた。
魔執事「っーわけです。人間達を引き連れていたのは、以前黒魔城まで攻めてきた“あの時の勇者”」
勇者「あの……転移魔法陣で飛ばした人間?!」
魔王(あの少年勇者が言っていた“帝竜”という勇者……今回の襲撃は少年勇者は知ってたのだろうか?)
魔王「今度は城じゃなくて街を襲った……? なんで?」
魔執事「魔王様をおびき寄せる為っ……すかね?」
魔王「やはりボクがいないのを知っていたのか?」
女側近「よく勝てたわね……」
魔執事「倒したのは俺じゃなくて」
後ろからコツコツと革靴の音が聞こえてくる。魔王が振り向くと、その男はゆっくり口を開く。
魔伯爵「倒したのは我デスよ」
女側近「伯?!」
魔王「魔伯爵さん! どうして冥都に……人間界へ戻ったんじゃ?」
魔伯爵「人間達の不穏な情報を耳にしましてね、冥都へ戻ってみたのデス。結果、勇者達を迎え撃つことができました」
魔王「そうかぁ……ありがとう。しかし、下位が……」
魔執事「魔王サマのお母様は無事っすよ。護衛をつけていたので」
魔道化師「く、黒のサーカス団は?!」
魔執事「残念だが………」
魔道化師「−−−っ!!」
言葉を失った魔道化師は走り出す。慌てて魔王も後を追う。
魔王「ピエロっ!」
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