過去ログ - 魔王「ボクに魔王なんて出来るわけねぇ」
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359: ◆Ks1JsTemxeE/[saga]
2017/05/14(日) 12:06:01.72 ID:SKNB4Z/s0

−−−黒魔城・エントランス−−−


エルフ「魔王、何しとる……晩餐会じゃなかったのか?」

魔王「エルフさんこそ始まっちゃうよ、早く早く」

エルフ「わらわは遠慮しとく。かしこまった席は苦手じゃ」

魔王「そんなこといわないでよー魔族と人間、エルフの三種族が同じテーブルで食事するなんて凄いことだと思わない?」

エルフ「確かにの、先代魔王の時には考えられんことじゃな……おぬしが“魔王”になったことはエルフ族にとっては歴史的に大きなことじゃ」

魔王「そんな大げさな」

エルフ「エルフ族は嘘が分かる。おぬしの純粋過ぎるその瞳は誰もが信用してしまう。素晴らしいチカラじゃ」

魔王「チカラ……」


エルフ「エルフ族の未来は明るい……礼を言わせてくれ。ありがとう」


魔王「いやいや、助けられたのはボクの方だよ」

エルフ「不思議な魔族じゃ」フフフ

魔王「それより、急いでドレスに着替えて来てね!」

エルフ「仕方ないのー」

魔王「エルフさんのドレス楽しみ」ニコッ

エルフ「………なんと純粋な瞳で……///」

魔王「そうだ、女側近さん見てない?」

エルフ「中庭におったぞ、これを渡そうと思ったが断られてしまったわい」

魔王「それは……精霊薬? なんでそんな危ない薬を」

エルフ「これはおぬし用じゃ。先代魔王の子供であるおぬしにはとてつもない魔力が眠ってるはず。引き出す為には精霊薬が効果的じゃろう」

魔王「……でも後遺症が……」

エルフ「たしかにな。しかし、魔剣を暴走させるのはエルフ族として認められん」

魔王「……」

エルフ「いざという時の為には持っておきなさい」

魔王「いや、いらないよ。もう戦争は終わるんだ。戦う必要がない」


エルフ「そうか……いらぬ心配をしてしまったの」





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