過去ログ - チック「タック!ジェットストリームアタックだ!」 タック「一人足りないよ」
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1:名無しNIPPER
2017/04/15(土) 21:47:11.73 ID:yizLlCLJ0
 




チック「だったら増やせばいいだろうが!」




 

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2:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 21:56:44.13 ID:yizLlCLJ0
子供の頃、両親と共に遊びに行った祖母の家は、とても古かったです。

当然、家具も古かったです。

タンスや化粧鏡、掘り炬燵。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 22:02:55.98 ID:yizLlCLJ0
〜現在〜


友達「そこボカさないでよ、お婆さんは時計の中に何が居るって言ってたの?」

以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 22:12:26.75 ID:yizLlCLJ0
当然、私はそんな話を信じませんでした。

だって、時計の中でチックタック言い続けるで妖精に何かメリットがあるようには思えなかったからです。


以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 22:14:37.24 ID:yizLlCLJ0
けど、もしかしたら。

我慢強い妖精が鋼の精神でその仕事をこなしている可能性も、僅かにではあります。

筋肉隆々なムキムキの妖精が歴戦の戦士のような顔で仕事をこなしている可能性も、僅かにではあります。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 22:20:54.32 ID:yizLlCLJ0
作戦は簡単です。

今日の晩御飯だったお寿司の余りを時計のある居間に置いておくのです。

そして、皆が寝静まる深夜まで待つのです。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 22:24:37.78 ID:yizLlCLJ0
チック。

タック。

チック。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 22:28:54.30 ID:yizLlCLJ0
見ろよ、チック。

ああ、見たよ、タック。

美味しそうな物が置いてあるぞ、チック。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 15:47:25.64 ID:IRrLAxsT0
そうです、待ちましょう。

妖精さん達がお寿司に夢中になって周りが気にならなくなるくらいまで。

そうすればきっと。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 15:53:49.34 ID:IRrLAxsT0
これ、何て言う食べ物なのかな、チック。

昼間、人間達が言ってたお寿司って食べ物じゃないかな、タック。

そうか、お寿司美味しいな、チック。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:00:14.59 ID:IRrLAxsT0
恐らく、会話から察するに妖精さん達はお寿司のお皿に盛ってあったわさびまで食べてしまったのだと思います。

炬燵の上から、ピイッと甲高い声が聞こえました。

パタパタパタ。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:11:09.07 ID:IRrLAxsT0
〜現在〜


少女「という体験をしたんだ」

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:14:27.26 ID:IRrLAxsT0
少女「私ね、お婆ちゃんの家に行くのは、久しぶりだったんだ」

少女「多分、10年ぶりくらい」

少女「お婆ちゃんの家、随分変わってた」
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:17:50.15 ID:IRrLAxsT0
その事に最初に気付いたのは、玄関に入った時でした。

玄関の眼の前に、時計が置いてあったからです。

しかも、3つも。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:26:26.34 ID:IRrLAxsT0
お婆ちゃんは、買い物に行く途中に倒れて、そのまま救急車で病院に運ばれて死んでしまったのです。

急なことだったのでバタバタしていて、誰もこの家の中まで入ってくる事はなかったのでしょう。

だから、誰も気づきませんでした。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:28:27.84 ID:IRrLAxsT0
 

ヂッグ、ダッグ、ヂッグ、ダッグ。


以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:39:29.20 ID:IRrLAxsT0
嘆き終わった両親は、今後の事を話し合い始めました。

家財を整理するつもりで来ましたが、時計をどう始末するのかを先に決めないと話が進みません。


以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:42:55.72 ID:IRrLAxsT0
夜中、ふと、目が覚めました。

何か物音が聞こえたからです。

何か、小さな物が走る音が。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:49:51.74 ID:IRrLAxsT0
朝、目が覚めると両親は既に家具の整理を始めていました。

2人とも、顔色が良くないです。

まあ、確かにお婆ちゃんの家がこんな状態なので気落ちするのは判ります。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 16:55:00.58 ID:IRrLAxsT0
日記の内容は、天気の話題やその日食べた食事の話題が大半でした。

ペラペラペラと捲っていくと、日記の中に奇妙な記載がある事に気付きます。

まるで、家の中で誰かと会話していたかのような内容が出てくるのです。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2017/04/16(日) 17:02:26.24 ID:IRrLAxsT0
「最近、食べ物の減りが早い気がします」

「見かけない子を、見る事が増えてきました」

「あの2人に聞いてみても、ちゃんと応えてくれません」
以下略



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