10:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:49:51.92 ID:J72/wDSE0
***
「えへへ…///よっちゃんからオッケーもらえちゃった///」
私はよっちゃんと一緒に出掛けられることが嬉しくて、すぐにお隣の千歌ちゃんに報告する。
「おぉ〜やったね!」
11:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:50:47.72 ID:J72/wDSE0
「ヒューヒューお暑いね、お二人さん。オッケーもらったってことは善子ちゃんも梨子ちゃんに気があるんじゃないの〜?」
「もう///茶化さないでよ///」
「うぇぇぇ…梨子ちゃんメチャクチャ笑顔…」
ほ、本当にそうだったらどうしよう?リリー好きよ♡なんて言われたら私…どうかなっちゃうよぉ…///
12:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:51:13.76 ID:J72/wDSE0
「梨子ちゃ〜ん?私を一人にしないでよ〜」
千歌ちゃんの声を聴いても、私の妄想は止まらない。当日の予定とかを考えながら私は幸せな気分に浸っていた。
13:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:51:42.75 ID:J72/wDSE0
***
さて、どうしましょう…私は翌朝、不安を抱えながら登校する。勢いでオッケーしちゃったのはいいけど、心配なのは別れ際だ。今の段階からこんなことを考えるのは変だとは思うけど、私は考えずにはいられない。
「別れた後までグダグダ引きずらないことが重要ね…」
リリーと別れた後の寂しさはヨハネを召喚するには十分すぎる。ヨハネは私の身体を内浦まで、リリーの家まで持っていくかもしれない。それだけは絶対に避けなければいけないことだ。どれほどの行動力を持つのかわからないヨハネに対して、私は背筋が寒くなる思いがした。
14:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:52:12.78 ID:J72/wDSE0
当日の朝。約束より30分早い時間から私はそわそわと落ち着きかない。懸念材料があろうとも大好きなリリーと1日遊園地に行けるのだ。嬉しくないはずがない。
「よっちゃん、待った?」
私が来てしばらくしてから、来たリリーは可愛らしい春色のコーデを身に着けていた。ふわっと香る彼女の香り。
「よ、よっちゃん///あんまりじろじろ見られると恥ずかしいよ…///」
「何というか…可愛いわね///」
15:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:52:40.08 ID:J72/wDSE0
「大丈夫?何だか顔が赤いけど…」
心配そうに私の顔をのぞき込むリリー。
「わぁぁぁ!顔が近いわよ!///」
自分が幸せの絶頂にいるような気がして、私の心は彼女で満たされていく。
「ふふ♡手つなご?よっちゃん♪」
16:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:53:32.08 ID:J72/wDSE0
「リリー、リリー!次はあれに乗るわよ!」
「わぁぁぁ!待ってよ、よっちゃん!」
私の手を掴み、次なるアトラクションへ駆け出す彼女。楽しそうにはしゃぎ回る彼女を見て私も微笑む。
「はい、リリー。リリーにも一口あげるわ!」
そう言って、アイスを差し出すよっちゃん。
17:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:54:04.39 ID:J72/wDSE0
「よっちゃんはずるいよ…///」
「?何か言った?リリー?」
小首を傾げるよっちゃんが可愛すぎて、私はまともに見ることができなかった。
「次はあれ行きましょ!」
一際わくわくした彼女が指差すのは、お化け屋敷。
18:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:55:40.22 ID:J72/wDSE0
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!??」
「もう無理!もう無理よぉ…」
涙目になりながら私は呟く。
「大丈夫よ、リリー!私が付いているから…ってひゃぁぁぁぁ!!」
暗闇の中、私たちはお互いを離さぬように固く手を握りしめながら先へと進む。
19:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:56:18.95 ID:J72/wDSE0
「や、やっと出れた…」
ほっとした私はよっちゃんに抱き着いていることに気が付いた。
「ひゃぁぁ!ごめんなさい///」
慌ててパッと離れて、急いで謝る。私から離れられたよっちゃんは何だか寂しそうだ。
でも、かっこよかったな。よっちゃん。そう思いながら私は想い人の手を再びギュッと握る。
20:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:57:04.08 ID:J72/wDSE0
楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、辺りは段々と暗くなり始めた。
「帰ろっか、よっちゃん。」
「そうね、帰りましょうか。」
寂しいことを顔に出さないようにして私は言葉を返す。この分ならあまり遅くならずに、ヨハネが目覚める時間までには家に帰りつけそうだ、そう思ってた。
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