4:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:45:00.66 ID:J72/wDSE0
「リリーに会いたい…」
ダメ、ダメ、ダメ!私は首を振る。会いたい、という気持ちは会えない、辛いと変わっていき、いずれ私の心を支配し、体を衝き動かす。理性がちぎれた私が目覚めたら、私はリリーに、Aqoursのみんなに、何をしてしまうのかわからない。大事なAqoursの仲間にそんなことをするわけには行かない。だから私は今日も自分の気持ちを押し殺して、「善子」として生きていく。
5:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:45:45.79 ID:J72/wDSE0
「はぁ…」
こちらは内浦。桜色の髪が綺麗な彼女もまた、風呂上がりの火照った身体をベッドに預け、ため息を漏らす。
「よっちゃん…誘いたいなぁ…」
6:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:46:17.00 ID:J72/wDSE0
「おーい!梨子ちゃん!」
「なぁに?千歌ちゃん。」
「今日は誘えた?」
「うぅ…まだ……」
「えぇ〜まだなのぉ?」
7:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:46:50.03 ID:J72/wDSE0
「明日は、ユニットに分かれての練習ってダイヤさんが言ってたから、そんときに誘わないとだめだよ!」
「うん。頑張ってみるね。」
「まずは一歩踏み出してみないと!頑張ってね、梨子ちゃん!」
そうだ、まだ断られたわけじゃないんだ。誘うこともできずに何をやっているんだ桜内梨子!
そう自分を奮い立たせる。明日は勇気を出して誘ってみよう。私は胸いっぱいに期待を込めて眠りについた。
8:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:47:34.93 ID:J72/wDSE0
***
うぅ…緊張する……なんで鞠莉さんいないのよ!
そんな叫びが口から漏れそうだ。久しぶりのユニット練習でまさかの鞠莉さんが欠席。必然的に私はリリーとふたりぼっち。いざ、二人になってみると、恥ずかしくて会話が続かない。リリーもさっきからチラチラとこっちを見て落ち着かない。
「「あのっ!」」
9:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:48:33.51 ID:J72/wDSE0
え?どういうこと?顔を真っ赤にしたリリーを見つめながら私は今の言葉の意味を反芻する。途端に私の顔もさぁっと赤くなる。
「わ、私がリリーと遊園地??///」
「ご、ごめん。やっぱりダメだよね…」
しょぼんとした顔をするリリー。
「いや、行くわよ!行くに決まってんじゃない!」
10:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:49:51.92 ID:J72/wDSE0
***
「えへへ…///よっちゃんからオッケーもらえちゃった///」
私はよっちゃんと一緒に出掛けられることが嬉しくて、すぐにお隣の千歌ちゃんに報告する。
「おぉ〜やったね!」
11:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:50:47.72 ID:J72/wDSE0
「ヒューヒューお暑いね、お二人さん。オッケーもらったってことは善子ちゃんも梨子ちゃんに気があるんじゃないの〜?」
「もう///茶化さないでよ///」
「うぇぇぇ…梨子ちゃんメチャクチャ笑顔…」
ほ、本当にそうだったらどうしよう?リリー好きよ♡なんて言われたら私…どうかなっちゃうよぉ…///
12:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:51:13.76 ID:J72/wDSE0
「梨子ちゃ〜ん?私を一人にしないでよ〜」
千歌ちゃんの声を聴いても、私の妄想は止まらない。当日の予定とかを考えながら私は幸せな気分に浸っていた。
13:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:51:42.75 ID:J72/wDSE0
***
さて、どうしましょう…私は翌朝、不安を抱えながら登校する。勢いでオッケーしちゃったのはいいけど、心配なのは別れ際だ。今の段階からこんなことを考えるのは変だとは思うけど、私は考えずにはいられない。
「別れた後までグダグダ引きずらないことが重要ね…」
リリーと別れた後の寂しさはヨハネを召喚するには十分すぎる。ヨハネは私の身体を内浦まで、リリーの家まで持っていくかもしれない。それだけは絶対に避けなければいけないことだ。どれほどの行動力を持つのかわからないヨハネに対して、私は背筋が寒くなる思いがした。
14:名無しNIPPER[saga]
2017/04/17(月) 22:52:12.78 ID:J72/wDSE0
当日の朝。約束より30分早い時間から私はそわそわと落ち着きかない。懸念材料があろうとも大好きなリリーと1日遊園地に行けるのだ。嬉しくないはずがない。
「よっちゃん、待った?」
私が来てしばらくしてから、来たリリーは可愛らしい春色のコーデを身に着けていた。ふわっと香る彼女の香り。
「よ、よっちゃん///あんまりじろじろ見られると恥ずかしいよ…///」
「何というか…可愛いわね///」
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