過去ログ - 白菊ほたる「諦め切れないはずの夢」
↓ 1- 覧 板 20
6: ◆P4gW9oKees[saga]
2017/04/19(水) 02:03:25.34 ID:Gvx3iZo50
−−−−−−−−
お財布を、事務所に忘れてきてしまいました。
確か今日は私のプロデューサーさんが夜遅くまで残業をすると言っていたので、恐らくまだ事務所は開いているでしょう。
外から事務所の窓を見てみると、明かりがまだ点いていました。
一度事務所に電話をしよう、と思ってすぐに、携帯も一緒に忘れてきてしまったことを思い出しました。
運良く開いていた裏口から事務所の中に入ることができました。
プロデューサーさんがまだ中にいるはずですが、カギを閉め忘れているのでしょうか。
プロデューサーさんがいるであろう部屋に、ノックをしてから入ります。
「プロデューサーさん?」
声もかけてみますが、お返事はありません。
近寄ってみると、どうやら寝てしまっているみたいです。
机の上にお酒の缶があるので、どうやらそれを飲みながら眠ってしまったようです。
お財布と携帯をとって出て行こうとする私の耳に、プロデューサーさんの声が聞こえました。
「プロデューサーさん?」
振り向いてみると、どうやら寝言のようです。
「なん、で…ほたるが……んな目に…」
私の夢、でしょうか?
「ううっ……」
今度はすすり泣く声も聞こえてきました。
プロデューサーさんが泣いているところを、私は初めて見ました。
いつもあんなに笑っているプロデューサーさんが、私のために泣いている…?
「きゃあっ!」
私は動揺した拍子に、何かにつまづいて、盛大に転んでしまいました。
「うあっ!?」
その音で、どうやらプロデューサーさんも起きてしまったようです。
「だ、大丈夫か?ほたる」
「は、はい…」
「というかなんでこんな時間に事務所にいるんだ?」
「ええっと…」
14Res/14.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。