過去ログ - ガヴリール「また会う時に、幸せを」
↓ 1- 覧 板 20
20:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:39:06.69 ID:Vm/jiIAUo
「……」
「私も好きだった」
「それでさ」
「私たちで、駆け落ちしないか」
21:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:40:24.25 ID:Vm/jiIAUo
お互いに羽を捨て、下界で人間として過ごすこと。
私はそんなとんでもない提案をしている。
ヴィーネだって冷静に考えればそんなことはしてはいけないと気づくはずだ。
22:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:40:50.95 ID:Vm/jiIAUo
「それもいいわね」
「うん、凄くいい」
「じゃあ決まりだな」
23:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:41:37.32 ID:Vm/jiIAUo
◇
暮らす場所を探そうとかなんとか言って私たちは町をぶらついている。
実際に暮らす場所を探しているわけではない。
ただ何かしらの理由をつけて二人で歩きたかっただけだ。
24:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:42:05.07 ID:Vm/jiIAUo
「あんたねえ!」
ヴィーネが声を荒げる。
そんなに大切な場所と思ってくれているのなら、私も嬉しい。
25:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:43:47.23 ID:Vm/jiIAUo
「大げさだな」
「ここで出会ってなくてもきっと私たちは出会ってたよ」
そうに決まってる。
堕落していなくてもきっとヴィーネを好きになってた。
26:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:44:44.57 ID:Vm/jiIAUo
ヴィーネが居たから楽しかった。
ヴィーネが居たから幸せだった。
ヴィーネのことならなんでも知ってる。
27:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:45:12.72 ID:Vm/jiIAUo
「なんてな」
「暗くなってきたし、そろそろ帰るか」
羽を落として、下界で一緒に暮らす?
そんなの、幸せすぎる。
28:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:45:47.42 ID:Vm/jiIAUo
「ちょっと、ガヴ……」
「じゃあさっきまでのは冗談……だったの?」
ヴィーネは、きっと本気だった。
当たり前だ、私だって本気だった。
29:か ◆aDRXZRX9R2
2017/04/20(木) 01:46:24.21 ID:Vm/jiIAUo
「……」
「そうね」
「今日は、本当に楽しかった」
「本当に夢みたいで」
「このまま……覚めて欲しくないくらい」
36Res/12.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。