7:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:43:49.88 ID:lSgvcQr60
「口移しがどうとか……ってあれは本気だったの」
「本気に決まってるの。ミキはでこちゃんへはいつも全力全開なの」
そう言ってプイッと顔を背ける、いじける。
8:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:45:19.99 ID:lSgvcQr60
ここで初めて美希は食い付く、私の言葉に微笑みつつ心にも無い事を口走る……素直じゃないわね、私が言えた義理じゃないけれども。
でも本当は嬉しいのが丸わかり、口元がニヤついてるわよ?
「飽きてないし、冷めてないし、遊びじゃないわよ、毎日いっつもいっつもあんたにはドキドキしっぱなしよ」
9:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:47:32.69 ID:lSgvcQr60
付き合い始めた頃は暇さえあればこうして戯れあっていた、いつの間にかスキンシップは減っていって、最近はまったくしていなかった。
美希を抱かなかったのは言ってみれば自惚れ、いつでも出来る、この子は私から離れていかないと高を括っていた部分があって手を出さないままズルズルと……。
肉体的な繋がりより精神的な繋がりしか見えてなくて疎かになっていた。
ああ、だから美希はそれもひっくるめて『冷たい』と言っていたのかしら?
論より証拠ね。
10:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:48:43.19 ID:lSgvcQr60
「人様に誤解を招くような言い方しないの」
次に鼻先でつっつき逢ってみたり擦り合わせてみたり……美希の頬が徐々に桜色に染まっていき上目遣いで見詰めて……。
頬へ手をあてがったまま人差し指を伸ばして耳を撫で、掛かった髪を耳の裏へ渡して再び撫でる。すると美希も私の頬を撫でてくれる。
11:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:49:24.40 ID:lSgvcQr60
「伊織、見てみて」
と嬉しそうに美希がどこからかアメを取り出す、青紫色の小さな小さな可愛らしい包み。
「何味?」
12:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:50:21.17 ID:lSgvcQr60
「残念、なの」
唇が触れる寸前で美希はパッと私から離れる、呆気に取られた姿が面白かったからかクスクスと笑っている。
「……なによ」
13:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:51:33.47 ID:lSgvcQr60
私は微動だも出来ない、握った拳の中が汗ばんでいき、そして劣情を煽られていく
美希は私から目を逸さない、ジッと挑戦的な上目遣いで見詰め……時折『ご褒美』と言わんばかりに優しく口付ける、一瞬だけ舌を潜らせてくる。
それを受入れようとすると彼女はサッと引いて唾液を含ませた唇で啄む。
目で訴え掛けても彼女は悪戯っぽく微笑むだけ。わざとらしく犬歯で甘噛みしてみたり舌先でチロチロと舐めて焦らす。
堪らず美希を胸の中へ抱き寄せるとピタッと身体を寄せてきて一言。
14:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 21:52:37.09 ID:lSgvcQr60
その後何があって、私たちがどうなったのかは内緒よ。
私以外知る必要も無いし、私以外が知ってはいけないものだもの。
だから何があったかは秘密。
まぁ一つだけ言えることは、美希は私のものってことだけね。
15:名無しNIPPER
2017/04/20(木) 21:53:05.15 ID:lSgvcQr60
お読みいただきまして、ありがとうございました。
16:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 22:06:17.16 ID:pjPi8mPO0
終盤所々一人称が俺になってて草
それでもいい作品だった
乙
17:名無しNIPPER[sage]
2017/04/20(木) 22:06:36.10 ID:+f0Y8pyoo
一瞬だけ男になるいおりんに草はえる
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