6:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:30:32.80 ID:M/h/fDsR0
努力を積み上げて、猛スピードで俺の隣にまでやってきた彼女は、このままではそう遠くないうちに俺を追い抜くだろう。
ああ、うん。
このままでは。
だから、俺は練習の量を彼女と同じレベルまで増やすことに決めた。
このときの俺は上手くなりたいという綺麗なものではなく、ただただ中野さんに負けたくないという感情のみで動いていた。
こうなってくると、組手で負けっぱなしな自分にも腹が立ってくるので、嫌いな組手も練習することにした。
俺達、小学生と中学生の練習の後は、高校生や大人達の練習の時間になる。
これしかない、と思った。
だから、道場長に居残りで大人の練習に混ぜて欲しいと頼んだところ、道場長が理由を聞いてきたので「組手も、強くなりたい」と言うと道場長はすんなり承諾してくれた。
大人たちの突きや蹴りは、やっぱりパワフルで一つ一つの音が違う。
あれが当たったら死んじゃうだろうなぁ、ってくらいのものを相手に繰り出していく様は、正直見ていて怖い。
でも、ここで練習したら、あいつに勝てるようになるんじゃないかと思うと、自分の中で何かがめらめらと燃える。
立ち止まってはいられない。
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