過去ログ - 安部菜々「little braver」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 00:42:09.05 ID:XBRjetAj0
「諦めかけてた夢を思い出させてくれたのは、プロデューサーさんなんです。プロデューサーさんが、面白いって……ウサミン星はあるんだって言ってくれたから、今のナナがあるんです。あの日、ナナは生まれ変わったんです」

 そう。それはまるで……二回目の誕生日のようでした。
 アイドル・ナナとして、プロデューサーさんと出会った特別な記念日。

以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 00:42:41.97 ID:XBRjetAj0
「ナナには、プロデューサーさんがナナのどこを気に入って声をかけてくれたのかはわかりません。でも、それはなんだっていいんです。プロデューサーさんがナナを選んでくれた。魔法をかけてくれたから、ナナは憧れのアイドルになれたんです。その事実があれば、ナナは戦えます」

 今だって、不安がないわけじゃない。ライブの前には、手が震える。
 眠れない夜もある。明日には、ガタがきてアイドルのできない体になっているかもしれない。
 今の幸せな毎日は夢で。目が覚めたら、またこの暗闇に戻ってしまうのかもしれない。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 00:43:09.53 ID:XBRjetAj0
 差し出したナナの手を、プロデューサーさんの大きな手のひらが包み込みました。
 あったかい手。ナナに勇気をくれる、背中を押してくれる手。
 この人が手を握って隣を歩いてくれるなら……きっと、大丈夫。
 手の震えも、自然と収まっていました。

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/04/25(火) 00:44:06.35 ID:XBRjetAj0
「俺が……」
「ふえっ……」

 ナナの手が、一段強く、ぎゅっ……と握られました。
 歩きながら、プロデューサーさんの横顔を見つめます。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/04/25(火) 00:44:43.49 ID:XBRjetAj0
 プロデューサーさんが、足を止めます。自然と、ナナも一緒に止まりました。

「だからきっと、俺たち二人は特別だったんだ」

 ちらり、と覗き見たプロデューサーさんは、顔を上げ一点を見つめていました。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2017/04/25(火) 00:45:28.45 ID:XBRjetAj0
「菜々の今の夢はなんだい?」
「今の……ですか?」
「言ってただろ、夢を持ち続けていたいって。俺が出会った頃の菜々の夢は、アイドルになることだった。なら、アイドルになった今の菜々が叶えたい夢は?」

 ホント、ずるいなあ、この人は。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/04/25(火) 00:47:07.31 ID:XBRjetAj0
「ナナの、夢……」

 そんなこと、ずっと前から決まっていました。
 頑張っていれば報われる……なんて簡単なほど、この世界は甘くない。
 そもそも、他のアイドルが自分より頑張っていないなんて、そんなことはありえない。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2017/04/25(火) 00:48:13.27 ID:XBRjetAj0
 ナナは……あの人に、勝ちたい。
 世界で一番のアイドルに。
 宇宙で一番の、アイドルとそのプロデューサーになるために。

「だから、プロデューサーさん」
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 00:50:00.85 ID:XBRjetAj0
おしまいです

これは私の自己満足です


19:名無しNIPPER[sage]
2017/04/25(火) 00:57:46.12 ID:nglTU7jA0
おつ
ガルデモの曲の中で一番好き。
その曲でこう来たか。



20:名無しNIPPER[sage]
2017/04/25(火) 17:22:07.47 ID:qmx+U4ES0
乙です。前にもバンプの曲で書いてた人かな。
あれ超好き。


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