7:名無しNIPPER[saga]
2017/04/25(火) 23:17:13.09 ID:diQk9yXt0
一通り仕事の思い出話を楽しんだ後は、日常のよしなしごとをあれこれと語る。
本当に取るに足らない、だけど輝かしく懐かしい日々。中にはそんなことまで覚えてるのかと、こちらが驚かされるような一幕まであった。
「――それとそれと! 杏ちゃんが頭に赤い洗面器を乗っけて来たこともあったよねぇ」
「あぁ……そんなこともあったね。あの時は笑ったっけなぁ」
今思い出しても少し笑いがこみ上げてくる。双葉杏と、諸星きらりと、そしてプロデューサーの僕。三人でいる日常が楽しくて、だから一番輝けていたあの頃。
「……杏も呼んで来ようか? きらりがいるって言ったらきっと飛んでくるよ」
「ううん。明日だって早いだろうし……それに、きらりも楽しくなっちゃうだろうから。いつまで経ってもお喋りしちゃう」
「それを言うなら、きらりだって明日は早いだろう。何しろ主役だ。それも……人生で一番の、飛び切りの大舞台」
「舞台って……結婚式のこと、そんな風に呼ぶ人いないよぉ。職業病?」
「そうかもしれないね。……本当にもう帰った方がいい。もう8時だ。式の前日にこんな時間まで花嫁を独り占め、だなんて……明日みんなの前でぶん殴られても文句が言えなくなる」
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