過去ログ - 沙綾「卒業?」香澄「そんなの私達にあるわけないじゃんwww」
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1:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 19:51:19.34 ID:GKFMjwbJO
みんなで初めて立った夢のライブハウスは、余りにも輝いていて……眩しかったんだ。


******


カーテンの隙間から差し込む光と、家族の生活音で、目が覚めた。

意識が、はっきりとしていく。

掛け布団を腕で剥がし、勢いよく上半身を起こした。

途端に目に入る、所々色褪せた制服は、色んな思い出を想起させる。

光を遮るカーテンを一気に開放すると、全身が温かく包まれ……思わず、ため息が漏れた。

しばらくして、予め設定していた目覚まし時計の淡白な音が部屋中に響き始める。


「遅いぞっ!」


上部を軽く叩くと、鳴り響くアラーム音が止んだ。

制服に身を包んで。

スクールソックスを身に着けて。

お気に入りの星のヘアピンで前髪を留めて。

鏡を見つめると、まだ少しあどけなさの残る自分の顔が映っている。

ニコッと笑顔を作ると、鏡の中の自分はいつも通りに笑っていた。

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2:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 19:54:48.59 ID:GKFMjwbJO


こっそり、忍び足で隣の部屋へと向かう。


以下略



3:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 19:56:18.74 ID:GKFMjwbJO


「……じゃ、行ってくるから」


以下略



4:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 19:57:54.78 ID:GKFMjwbJO


「……さっきドカンッてすごい音がしたけど?」


以下略



5:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 19:58:59.40 ID:GKFMjwbJO


するとおばあさんは、「おや」と声を漏らし、私の後ろへ視線を向けた。

振り向くと、トントンと子気味よく階段を降りる音とともに、明るい色のツインテールの女の子が姿を見せる。
以下略



6:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:01:00.80 ID:GKFMjwbJO


「美味しかったね、有咲!」


以下略



7:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:03:53.78 ID:GKFMjwbJO


校門をくぐると、前を歩く人ごみの中でも、絶対に彼女だと分かる影が一つ。私はその背中に向かってかけていき、思いっきり覆いかぶさった。


以下略



8:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:04:29.64 ID:GKFMjwbJO


「やったー! りみりんとおたえもきっと行くよね!」


以下略



9:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:06:03.67 ID:GKFMjwbJO


SPACEが終わっても、私達は終わらない。終わらせるつもりも無い。

きっと、いつまでも続いていくんだろうって……その時は、本気で信じてた。
以下略



10:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:07:46.02 ID:GKFMjwbJO


「りみりーん! おたえー! おっはよー……ん?」


以下略



11:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:10:27.39 ID:GKFMjwbJO


「ははは、面白ーい」


以下略



12:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:10:56.17 ID:GKFMjwbJO


卒業しても、きっと私達は変わらない。

どこか遠くに引っ越しするわけでもないし、会えなくなるわけでもない。
以下略



13:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:12:49.77 ID:GKFMjwbJO


卒業式が始まるまで、まだ少し時間がある。

教室で待機している私達は、卒業ライブについて最後の確認をしていた。
以下略



14:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:13:31.41 ID:GKFMjwbJO


「それなら、なおさら気を引き締めないとね!」


以下略



15:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:14:39.50 ID:GKFMjwbJO


――高校卒業したら私達、どうしようか?


以下略



16:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:15:50.58 ID:GKFMjwbJO


「そううまくいくわけねー」


以下略



17:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:18:59.24 ID:GKFMjwbJO


「……え? グリグリが解散!?」


以下略



18:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:19:46.34 ID:GKFMjwbJO


有咲も、頭では理解しているはずだった。

才能がある人でさえ、音楽で生きていくのは難しいのだと、いつかテレビ番組で誰かが言っていた。
以下略



19:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:20:17.98 ID:GKFMjwbJO


そうだ……こんな時だからこそ。

私が、言わなくちゃいけない。
以下略



20:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:22:23.77 ID:GKFMjwbJO


「……卒業生、入場」


以下略



21:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/04/27(木) 20:22:50.10 ID:GKFMjwbJO


「……先輩方が次の世代の先頭を切り、どんな困難も乗り越えて、グローバルにご活躍なされることを心より期待しています。……先輩方がご卒業した後のぽっかりと空いた教室。それを見ることになると思うと寂しく心細くてなりません。しかし、これまで先輩方が築き上げてきた花咲川女子学園の伝統を私たちがしっかりと引き継ぎ…………」


以下略



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