過去ログ - 沙綾「卒業?」香澄「そんなの私達にあるわけないじゃんwww」
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51:ヒイラギ ◆PChhdNeYjM[sage]
2017/05/01(月) 00:26:55.01 ID:u0czUUDRO


両手で顔を覆った私を……おたえとりみりんが、ギュッと抱き締めた。


「いいんだよ、香澄ちゃん。今は泣いても、いいんだよ。だって……」


りみりんの顔を見上げると、彼女も、目尻から涙が流れていて。


「だって……この学校で過ごす時間は、これが最後なんだから……」


「――っ」


そうだ……いくら私達が続けると言ったって、ここでずっと過ごせるわけではない。


今日、確かに終わったのだ。


――高校生の私達は、今日で全てが終わったんだ。


「……うっ……うああ……」


みっともなく嗚咽を上げて、私は泣き出した。

どうにもならない事実を前に、だだをこねる赤ん坊のように。


気が付くと、りみりんもおたえも、私を抱きしめていて。

二人とも、泣いていて。


有咲も、沙綾も。

両膝を抱え込んで、頭を埋める有咲を、悲痛な表情の沙綾が抱き締める。


教室には、私達5人の声だけがこだましていた。


この日……私達は。

決して戻れない扉の向こうへと、足を踏み出したんだ。




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