過去ログ - 超能力戦争から逃げて異世界に来てしまった【キャラ募集安価】
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22:名無しNIPPER[saga]
2017/05/04(木) 21:06:38.43 ID:kIZOMHIZ0
「えぇ!? そんなぁ!?」

 ヴァンとは逆方向の先で甲高い声が響いた。

 少女、だろうか。嘆いているような声の主を確認するため、龍矢が振り向くと、

(ば、バニーガール!?)

 そこには、水着のような露出度の高い服を着た女性が立っていた。起伏の激しいスタイルは性的であり、龍矢は思わず見とれてしまう。

「な、なんで私の魅了(チャーム)を避けられたんですかぁ!?」

「ちゃ、チャーム!?」

「ばかウサギ! わざわざ敵に情報を与えるな!」

「はっ!! し、しまった!」

 ばかウサギと呼ばれた女性は両手で口を押えぴょんぴょんと飛び跳ねた。生死の境目に立っていたヴァンと龍矢は冷たい目で彼女を見る。

「むぅ〜、あなた策士ですね!」

 びしっと名探偵のように指さす女性に対し、龍矢は、

「お、おおふ……」

 と答える事しかできなかった。

 戦争に生きた彼にとって、あまりにも刺激が強すぎたからだ。

「………一体なんなんだ」

 ヴァンは深くため息を吐く。助けに来たアンナにも、龍矢にも失望していた。

 彼は死を名誉とし、誇りある戦いを求めていたからだ。

「と、とにかく、彼には言ったけど僕は事故でここに来ただけだ! 敵意なんてない!」

 いち早く理性を取り戻した龍矢が叫ぶ。

「え、そうなんですか? なんだー、先に言ってくださいよ〜」

 アンナが笑顔を見せ、警戒心を完全に解いた。

「……くそっ」

 ヴァンも戦意を無くしたようで、ゆっくりと目を閉じた。

 異世界に来たばかりの龍矢に、初めて交流の時が訪れる。


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