過去ログ - 超能力戦争から逃げて異世界に来てしまった【キャラ募集安価】
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47:名無しNIPPER[saga]
2017/05/04(木) 22:30:44.67 ID:kIZOMHIZ0
「……お金って大切なんだなぁ」

 龍矢は数少ない支給品と、戦場に落ちていた物のみで生きてきた。

 何かに対して何かを支払うという概念などなかったため、ヴァン達にお金を恵んでもらうことさえ思いつかなかったのだ。

 コキュトス港の夜は静かだったが肌寒い。超能力で身を護れば問題なく寝ることはできるが、睡眠中は無防備に近い。

「さて……どうしたものか」

「ねぇ君、人だよね?」

「え?」

 後方から声がかかり、振り向くとそこには人間の姿をした少女が立っていた。

 猫耳としっぽが生えていなければ、普通の人間だと思っただろう。

「そうだけど……君は?」

「にゃあはルバーサ! 自由ともふもふを愛する猫人(ニャァル)族だよっ!」ニャンッ

 驚くことに両手は猫のような手をしており、肉球もあった。にゃんとポーズをとる姿がなんとも愛らしい。

「僕は龍矢」

「リューヤ! いい名前ね!」

「あ、ありがと」

 突如現れた少女に戸惑いを隠せない龍矢だったが、敵意はなさそうなので会話を続けてみる。

「あの、突然話しかけてきたけど……」

「にゃあは人さんにも優しくするように育てられたからね! 困ってることがあったら言ってみなよ!」ニャンッ

「………」

 ルバーサの目に悪意は感じられない。

 迷った末、龍矢は事情を説明することにした。

 他人を信じることができない者に他人は信じてくれない。青年の口癖だ。


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