過去ログ - 超能力戦争から逃げて異世界に来てしまった【キャラ募集安価】
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名無しNIPPER
[saga]
2017/05/06(土) 17:40:16.25 ID:++Gf/xpS0
「私、ずっと憧れていたんです! 他の大陸には何があるんだろう、旅人ってどれだけ楽しいだろうって!」
「でも、君には家族が……」
「私の家は大家族なので大丈夫です! それにお金の稼ぎ方も知らないりゅーやさん一人にするのはアライグマ族の名に恥を塗る事になりますから!」
ゴゴゴと気迫めいた何かがリマルの背中越しに溢れていた。
龍矢とリマルは数分押し問答したが、駆け引きなどした事ない龍矢はついに、
「……じゃ、じゃあ、一緒に行こうか」
と、根負けしたのだった。
「い、今すぐ準備してきます! ここで待ってて下さい!」
短い足をタタタと駆けながら大木へと帰るリマル。
「……大丈夫かな」
龍矢の知っている旅は漫画で見た波乱に満ちたものしかない。行く先々で事件が頻発し、刺客が現れ、街が爆発する。
自分だけなら超能力で何とかなるだろう。近くにいればリマルも守れるはず。
だが、もしリマルが自分のいない所で事件に巻き込まれたら、
「何か心配事ですか?」
「……うん、リマルを守り切れるだろうか……って、えぇ!?」
突如として現れた少女、見た目は人間でフードを被っており、背中には大きなリュック。
蒼い髪は流れるように長く、大きな円眼鏡の奥には全てを見透かすような深緑の瞳があった。
(バリアは張っているはずなのに……どうやって!?)
近づく物は物質であれば探知できるはずだ。
「あ、心配なさらないでください。私は貴方に友好的な感情しか抱いておりませんから」
少女は眼鏡を外しにこりと笑った。
(う、可愛い……///)
白く透き通るような肌。小さい顔は思わずなでたくなる愛くるしさだ。
(……そうか、“最初から立ち止まる気”だったら僕のバリアも反応しないのか)
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