過去ログ - ガヴリール「サターニャ、好きです!」
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1: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:10:43.51 ID:QLvvP3vjo
「好きです」

 なんて言葉が私の口から出てくるとは。
 放課後、校舎裏。天使と悪魔が一人ずつ。

 ドキドキが止まらない。
 あいつの顔が見られない。
 私の顔を見せたくない。

 あいつが口を開いた。

「ごめん」
「あんたのことは好きだけど……」
「そういう目では見てなかったっていうか」
「でもこれからも友達でいましょう」

 これが私の最初の失恋。


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2: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:11:35.75 ID:QLvvP3vjo


「ガヴ、最近サターニャと喧嘩でもしてるの?」

「別に」
以下略



3: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:12:10.82 ID:QLvvP3vjo


 あいつはラフィが好きなのかな。
 だから私じゃダメだったのかな。
 なんか、嫌だな。
以下略



4: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:12:38.13 ID:QLvvP3vjo


「ラフィ、放課後空いてる?」

「ガヴちゃんからお誘いなんて珍しいですね」
以下略



5: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:13:24.78 ID:QLvvP3vjo


「なあ、ラフィはさ」
「サターニャのことが好きなの?」

以下略



6: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:13:55.64 ID:QLvvP3vjo
「私はラフィが好きだよ」

 おもむろにラフィに覆いかぶさる。
 本気で抵抗されたらこの体格差だ、すぐに押しのけられるだろう。

以下略



7: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:14:37.96 ID:QLvvP3vjo
 見よう見まねの初キス。
 ラフィの身体から力が抜けていくのを感じる。
 やり方は正しかったようだ。

「ぷはっ」
以下略



8: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:15:14.20 ID:QLvvP3vjo
「ガヴちゃんなら私……」
「……いいですよ」

 初めて聞いたラフィのそんな言葉も私の心には一切響かなかった。

以下略



9: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:15:48.81 ID:QLvvP3vjo
 丁寧に、丁寧に
 ラフィを気持ちよくすることだけを考えた。
 ラフィが自分から私に身を預けるように。
 ラフィが私以外のことを考えられなくなるように。

以下略



10: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:16:25.90 ID:QLvvP3vjo
 こんな状況でも私の頭に浮かんでいるのは
 ラフィではない、私の好きなあいつの顔だった。

「んっぁあっ!」

以下略



11: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:16:52.67 ID:QLvvP3vjo


「ごめんなさいサターニャさん」
「本当に、ごめんなさい」

以下略



12: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:17:18.69 ID:QLvvP3vjo
 その返事は

「ごめん」
「前も言ったけどそういう目であんたを見ることが出来ないの」

以下略



13: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:17:44.94 ID:QLvvP3vjo


 チャイムが鳴って、目が覚める。
 無視をするとしばらくして勝手に戸が開く。

以下略



14: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:18:17.64 ID:QLvvP3vjo
 そっか、ヴィーネもサターニャのことを心配するんだな。
 でもサターニャを心配する気持ちはきっと私の方が上だ。

「ヴィーネ」
「学校、行きたくない」
以下略



15: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:20:04.39 ID:QLvvP3vjo
「私はヴィーネと一緒になりたいんだ」

 これは嘘。

「いやでも女の子同士だし……」
以下略



16: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:20:35.97 ID:QLvvP3vjo
 唇を重ねた瞬間からヴィーネは私に身を委ねてくる。
 なんだ、他人を手に入れるなんて簡単じゃないか。
 あいつにも同じことが出来れば楽なんだけどな。

「ヴィーネは、どこ触ってほしい?」
以下略



17: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:21:49.77 ID:QLvvP3vjo
 全身をくまなく愛す。
 もうヴィーネが私以外を考えられなくなるように。
 二度とあいつのことを考えないように。

「ガヴ……ん、ガヴっ」
以下略



18: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:22:19.62 ID:QLvvP3vjo


 教室であいつが口を開くことはなくなった。
 誰もあいつに話しかけないし、あいつも誰にも話しかけない。
 私が、あいつを守っているんだと強く実感する。
以下略



19: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:22:51.91 ID:QLvvP3vjo
「別に用はねーよ」
「勝負もしない」
「友達に話しかけちゃいけない道理はないだろ」

「友達……」
以下略



20: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:23:34.47 ID:QLvvP3vjo
「ほら、あんたの後輩の」

「ああ、タプリスのことか」
「タプリスがどうかしたのか?」

以下略



21: ◆aDRXZRX9R2
2017/05/05(金) 15:24:11.25 ID:QLvvP3vjo


「天真先輩からお誘いだなんて、緊張してしまいます!」

 その日、すぐにタプリスを家に呼んだ。
以下略



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