過去ログ - 伊織「証をちょうだい」
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1:名無しNIPPER
2017/05/05(金) 23:43:46.44 ID:EiI7XmX40
※軽い越境要素(名前が出るぐらい)があります。ご注意ください。



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2:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:44:10.08 ID:EiI7XmX40
五月五日。
これが何を意味するかというのは改めて語る必要もないだろう。
765プロのアイドル、そして俺の恋人だった水瀬伊織の誕生日である。
まぁまぁ「アイドルが恋愛とは!」という意見があると思うが、そこはご容赦いただきたい。
伊織が十四歳の時に出会い、そこから二人三脚でトップアイドルを目指して走りぬいてきた。
以下略



3:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:44:46.98 ID:EiI7XmX40
改めて考えると十歳近くも離れているって。
まぁ俺と伊織は公私とも良きパートナーだった。
「だった」
そう二回目のだったである。過去形、それが意味するものはつまり今は違うということである。先に言っておくが、死に別れたわけではない。俺が不慮の事故で亡くなった伊織を忘れられないや幽霊の俺が回想してるといった日本的な感動作品のような話では一切ない。
なんならはっきりと「別れましょう、そうしましょう」と口にしあったというわけでもない。
以下略



4:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:45:14.84 ID:EiI7XmX40
何とかしなければと思いはするが、糸口がなかなか見出せずに、ついに今日になってしまったが、なんでこうなってしまったかという話を言い訳がてらさせていただこう。


5:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:45:41.31 ID:EiI7XmX40
それは、気温の調節機能を誰かがぶっ壊したとしか思えないほど寒かった暦の上ではちょうど春を迎える日のことだった。
その時の俺は目が回るほど忙しかった。
一年ほど前から始まった765プロの妹分といった「シアター」の本格的な可動、および三十七人の新しいアイドルの追加により、俺を含めプロデューサー一同はてんてこ舞いであった。
準備や覚悟は当然してきたものの、自分のこれまでの業務に加えて、新人プロデューサーの指導などの追加も相まって、一日一八時間フル稼働といったところだった。
そういう忙しい、何かを変える時にはまぁ悪徳な奴らもいたもので。伊織のゴシップが撮られたのだ。


6:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:46:30.50 ID:EiI7XmX40
男性アイドルユニットの一人で、彼もまた伊織と同じく財閥家の息子だ。
そのパーティの時、偶然会話しているところを写真に撮られたということだ。
彼らもまたプロである。二人だけで秘密の逢瀬をしていたわけではないのだが、写真を見ればまるで仲睦まじく愛を語り合っている美男美女にしか見えないものだ。いやはや舌を巻くしかない。
木っ端の雑誌とはいえゴシップを抜かれて、心のどこかに伊織を疑う気持ちがあったのだろう。会えなくて不安だったのが、それを加速させた。


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