17:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:51:50.95 ID:EiI7XmX40
「恭二のことはもともと知っててね。パーティとかでよく会ってたし。それで。家出してアイドルでしょ?似た境遇としては見過ごせなくてね。下の名前で呼ぶのは、家じゃなくて自身を見てほしいって思うもんなのよ、私たちみたいなのはね。そうそう、あいつも自分の担当のプロデューサーと付き合ってるのよ、これオフレコねた
とは俺の腕の中にいる伊織の言葉。
何ともなし、ただの俺の独り相撲だったのだ。
「ったく、どんだけ寂しかったと思うのよ。本当に終わっちゃうんじゃないかって、怖かったんだからね」
「珍しく素直だな、伊織」
「私はいつだって素直よ、ばぁーか。……あんたが忙しくなって、なかなか会えなくなって、……愛されてるって証がほしかったのよ、たぶんきっと」
「それは俺も同じだよ。不安にさせてごめんな」
「……ほんとに悪いと思ってんの?」
「思ってるさ」
「じゃあ、じゃあさ……」
モゴモゴと伊織は口を動かす。
「消えない証をちょうだい?」
そう言ってるように俺には聞こえた。
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