35: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2017/05/06(土) 01:28:23.93 ID:vBGUfo7C0
「ライブでファンの掛け声と一緒になって歌う菜々さんを見たい」
「イベントで子供たちに夢を語る菜々さんを見たいんだ」
言葉を発するたびに、感極まって涙が溢れて、菜々さんの顔もよく見えていない。
きっと唖然としているだろう。
今度こそ、取り返しがつかないくらい引いてるかもしれない。
それでも、全部伝えたかった。
プロデューサーでも、幼馴染でもなく、それ以前に安部菜々のファンである俺の言葉を。
アイドルではない安部菜々に、アイドルになってほしいと願うファンがここにいるんだと、どれだけ願っているかをすべて伝えたかった。
今の俺に残された時間をすべて使って。
ぐにゃり、と涙で歪んだ視界が反転した。
直感的にこの夢が終わる時がきたのだと理解した。
待ってくれ。まだ、まだ足りない。
まだ。
世界はどんどん暗くなり。
「ありがとう、Pくん」
遠くから、声が聞こえた気がした。
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