過去ログ - 水本ゆかり「神様の前で嘘はつけないんです」
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10:名無しNIPPER
2017/05/06(土) 12:56:06.11 ID:2lPz9rtXO
「もう、私だってそこまでやっていなかったのに……」

「あはは……すまんすまん」

 ゆかりがかけた蓄音機から流れる神様の声を聞きながら、ソファに二人体を寄せ合って座る。誰よりも近いようで遠い存在であったゆかりが、これほど近くにいてくれるなんて出会ったばかりの俺は想像出来ていただろうか。いや、違うな。アイドルにスカウトしたときからきっと、心のどこかでこんな未来を期待していたのだろう。そんな関係になりたい子をスカウトするなんて、実に合理的な方針ではないだろうか。自分が好きにならない子を、誰もが愛するアイドルにするなんて不可能なんだから。

「今ここに、プロデューサーさんがいる。そのことが私にとって、何よりもうれしいんです」

 触れ合う手は自然と互いを求めてつながる。その暖かさが心地よくて、もっと触れ合いたいと力をこめる。痛くならないように、だけどゆかりの手を離してしまわないように。このまま俺の魂まで離れていきそうな、そんな気がしていたから。

「好きです、愛しています、プロデューサーさん」



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