過去ログ - 【モバマス】P「なぁカミサマよ、願わくば」
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18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:09:46.50 ID:KJCAM6rl0

天気のいい昼下がり、自転車で川沿いの道のランニングに付き合う。
彼女はこれまで運動に積極的ではなかったようで、そこまで体力があるわけではない。したがってペースはさほど早くない。距離もそんなに長くは走れないようなのだが。

(……めっちゃ疲れるわ。チャリやのに。体力あらへんなあ俺)

お互いに息が切れるタイミングで何度か休憩を入れつつ、二時間程度の行軍を終えた。

「……お疲れさん、クラリスさん」

「……ふぅ。プロデューサー様も、お疲れ様です」

「バッテバテやわ俺。ぼちぼち歩いて帰ろな」

「ふふっ……はい。私も走って帰る余裕はありません」

ぼちぼち、という言葉通り、ゆっくりと帰りの道を歩く。クラリスさんはテンション高くどんどん話題を持ち出す方ではない。俺もそれは同じ。帰り道は静かな時間も多かった。だけど、特に気まずさは感じなかった。

特にルートを定めず走っていたせいもあってか、終了地点は思いのほか遠かったようだ。事務所近くの繁華街に着く頃には日が傾き始めていた。

「俺は事務所戻るけど……クラリスさんはどうする?そのまま寮帰るか?」

「いえ、着替えが事務所にありますから。戻らないわけにはいかないでしょう……あら?」

「あ、そういやそうやったな。……ん? どうかしたん?」

「……あの子……迷子でしょうか」

「んー?」

クラリスさんが指す方を見ると、まだ幼い男の子がきょろきょろと辺りを見回しながら立ち尽くしていた。よく見れば不安そうな顔。



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