過去ログ - 【モバマス】P「なぁカミサマよ、願わくば」
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25:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:14:23.86 ID:KJCAM6rl0

(……こういう人を、美しいと言うんやろうな)

ちらりと横目で彼女を伺う。
ライブの疲れが限界にきてしまったようで、首を横に傾けて寝息を立てていた。

見た目も、中身も、生き方も。
高潔で、気高い彼女。

俺と何も変わらない一人の人間のはずなのに。
色んなものを抱えて、背負って、不安を押し殺しながら、ひたすらに努力して、周りのために、さりとて自分を捨てず、前を向いて生きている。

こんな人は今までに見たことがなかった。

隣にいるのが俺でいいのかと思わなくもない。

お天道様からは顔を背けるように生きてきた。
前職のことのみならず、それまでだってロクな人生ではなかった。俺の過去は、叩けば山のようにホコリが出てくるだろう。
俺が彼女のように生きるのは、きっと無理だ。色んなものがたぶんもう手遅れ。

だけど、彼女を助けて、支えていくことならできる。今の俺の、分不相応な立場なら。

もっと相応しい人はいるだろう。たぶん、その辺を歩いてる人を適当に捕まえるだけでも俺より適した人はいくらでも見つかる。

だけどそれでも、今隣にいるのは俺だから。
そこに意味があるのかどうかなんて知らない。

俺にできることをやって、可能な限り彼女に尽くそうと思った。

(……誰かのために頑張ろう、なんて。思ったんは初めてかもなあ)



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