過去ログ - 【モバマス】P「なぁカミサマよ、願わくば」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 22:57:33.70 ID:KJCAM6rl0



今日もまた、ロクな成果を上げることができなかった。

くわえていたタバコを携帯灰皿に押し込み、小汚く煤けた事務所の扉を開けた。

俺のいる金融機関はしばらく前にとある教会へ融資をした。名目は運営資金のため。貸した当初はそれなりに順調だった返済は、少し経つとすぐに滞るようになった。

それも無理はない。

ウチはそこらの闇金のようにわかりやすい暴利を定めているわけではないが、様々な仕組みを弄して目に見える利率よりもはるかに高い利息を回収している。

表向きは白っぽいグレー、内情はどす黒い。
そんな経営を行なっていた。

だから当然のように、返済に貧する顧客の元へ取り立てに行く必要がある。これが、俺のような下っ端の仕事。

俺はその教会への取り立てを押し付けられた。
味の悪い仕事だと思った。一般家庭に押し入る方がよほどマシだ。
信心などかけらもないが、カミサマとやらのおわすところに踏み入るというだけで行く気は削がれた。

嫌々ながらも取り立てに行った俺の対応に出て来たのが、さっきも会っていたシスターだった。これが俺にとっては曲者だった。といっても、何も屁理屈を並べてかわそうとしたり強気で無理を押し通したりしようとするわけじゃない。
彼女はただただ申し訳なさそうに頭を下げて、切に頼みこんできた。
もう少しだけ待ってくれ、と。


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