過去ログ - 【モバマス】P「なぁカミサマよ、願わくば」
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43:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:30:50.58 ID:KJCAM6rl0

クラリスさんの反応は随分薄かった。

「……あの、ゴメン気に入らんかった?」

だんだん不安になってきて、聞いてしまった。もしそうなら穴を掘って埋まりたい。渡すためにやった『胸元がどうのこうの』という小芝居があまりにも恥ずかしい。

顔が随分火照ってきたあたりで、やっとクラリスさんは反応を返してくれた。ふるふると首を横に振る。

「気に入らないわけがありません。……本当に、ありがとうございます。プロデューサー様。……ずっと、大切にいたしますね」

幸い、埋まる必要はなかったらしい。安堵のため息をついた。

「……気に入ったんなら、よかったわ。大事にしたって」


そんなことをしている間に、本番の時間は近づいてきていた。普通のステージなら舞台袖で見るのがプロデューサーらしいが、教会ではそれは難しい。
俺も客席の方で一人の客として観覧することになっていた。

「……ほな、俺はそろそろ席の方行ってんで。……大丈夫やな、不安とかない?」

「……緊張は、ありますが」

彼女はふう、と一つ息を吐いた。
顔に浮かんでいるのはいつも通りの微笑み。見る人みんなを安心させてくれるような、暖かな笑顔。

「大丈夫です。最高の時間を、お届けしてみせますよ」

「……頼んだで」

俺がここにいられるのは、これが最後だから。



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