15:名無しNIPPER[saga]
2017/05/13(土) 08:03:06.19 ID:tNZEexy20
僕の祈りが通じたのか、ほどなくしてチュロスを食べる音は聞こえなくなった。
これでやっと映画に集中できる。そう思い、目を開いた矢先、
はぁとさんの腕が僕の方へと伸びてきて、膝の上に乗っているポップコーンをすくっていった。
『手つなぐ?』『女の子はみんなこういうの好きだぞ』
なるほど、なるほど。つまりこういうことじゃないか。
さっきまでのはぁとさんの発言は全て、この時のための布石だったのだ。
はぁとさんは試しているのだ。黙って女の子の手を握る勇気が僕に備わっているのかどうかを。
はぁとさんはアイドルだ。アイドルに恋愛はご法度だ。手を握るなんてもっての外だ。
けれど、それ以前に、はぁとさんも女の子だ。それも人一倍乙女チックなところがある。
自分からは言わないけれど、きっとはぁとさん自身、手をつながれるのを待っているのだ。そうに違いない。
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