過去ログ - 【けものフレンズ】アライさん物語
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1:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:34:43.86 ID:Dm/oP8pSO
≪このSSは一部残酷な描写が含まれます≫
≪動物には罪はありません、動物はただ生きているだけです≫

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2:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:35:12.86 ID:Dm/oP8pSO
ある日、僕は森で小さなアライさんを見つけた
「お腹が空いたのだ…」
アライさんはうずくまって震えていた
とてもお腹が空いているようだった
アライさんは害獣だから、見つけたらすぐに殺さなきゃいけないんだってお父さんは言っていた
以下略



3:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:35:48.11 ID:Dm/oP8pSO
「美味しいのだ!美味しいのだ」
僕の部屋で、アライさんは夢中でご飯を食べている
僕の晩御飯を、お母さんに部屋で食べると言って持ってきたものだ
少し前まではお母さんは食卓を一緒に囲むことに強いこだわりがあったんだけど、最近は
「むぐっ…ぐぐぐぐ…」
以下略



4:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:36:33.45 ID:Dm/oP8pSO
「zzz…」
アライさんは眠っている
きっと疲れているんだろう
よく見ると体にはいくつも傷があるし、頬もこけている
僕が拾うまでの暮らしは、きっと楽なものではなかったんだろう
以下略



5:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:37:11.98 ID:Dm/oP8pSO
それからの日々は、楽しかった
「ふはははは、アライさんは三輪車の操縦が上手なのだ」
親に見つかったら大変なことになりそうだから、部屋からはあまり出してはあげられなかったけど
「ううっ、わたあめを洗ったら消えてしまったのだ」
生き物を飼う、それは新しい発見の連続だった
以下略



6:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:38:37.13 ID:Dm/oP8pSO
その日、僕はお使いで隣の町まで買い物に行っていた
「退屈なのだ、アライさんも連れて行くのだ」
アライさんはそう言っていたけど、他人にアライさんを目撃させる訳にはいかない
みんなアライさんを害獣だと思ってる
そんなことないって言ってもきっと信じてはもらえない
以下略



7:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:40:14.74 ID:Dm/oP8pSO
「キャアアアアアアアアッ」
玄関のドアを開けようとした瞬間、お母さんの声が、ううん、悲鳴が聞こえた
びっくりして一瞬固まって、そして急いでドアを開けて家に飛び込んだ
そこで僕は見てしまったんだ
泣き叫ぶお母さんと、お母さんに抱えられた血まみれの赤ん坊
以下略



8:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:41:18.05 ID:Dm/oP8pSO
その後は色々あった気もするし、大したことはなかった気もする
もう記憶が曖昧だけど、部屋は台風が過ぎたような状況になり、気づけばアライさんは姿を消していた
窓が割れていたから、きっとそこから逃げたんだと思う
そしてそれからの事は、その時思ったことはよく覚えている
僕がアライさんをこっそり部屋で飼っていたことは、当たり前だけどすぐにバレた
以下略



9:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:42:10.58 ID:Dm/oP8pSO
酷い障害は残ったけれど、それでも妹は一命を取り留めた
それだけはまぁ、この一件における唯一の救いではあったと思う
それしか救いがないって時点で救いようのない話だけど
だからせめて、こんなことを少しでもこれから起こさないようにするために、あれからの俺は色々なことを学んだ
先達に教えを請い、やるべきことを淡々とこなしながら今を生きている
以下略



10:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:43:02.53 ID:Dm/oP8pSO
「ううー、捕まってしまったのだ…」
ああ…このうざい口調は…
「ああっ、お前はあの時の人間なのだ」
少し、驚いた
まさか向こうも覚えているとは思わなかった
以下略



11:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:44:05.35 ID:Dm/oP8pSO
「な、なんなのだ、冗談はやめるのだ」
ようやく俺が何をしに現れたのかを理解したらしい
初めてアライさんは怯えたような表情を見せた
いや、初めてじゃないな
子供の頃に最初に出会った時に浮かべていたのと同じ表情だ
以下略



12:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:44:51.94 ID:Dm/oP8pSO
「助けてほしいのだ! アライさんは死ぬわけにはいかないのだ!」
アライさんが必死に訴える
「子どもたちが待ってるのだ! ご飯を持って帰らなきゃいけないのだ」
アライさんが泣き叫ぶ
「たす…」
以下略



13:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:45:36.98 ID:Dm/oP8pSO
エピローグ

ご飯を探してくると言って出ていったママが帰ってこない
お兄ちゃんもお姉ちゃんも、気づいたらいなくなってしまった
どうしよう、お腹が空いて、寂しくて、あたまがくらくらする
以下略



14:名無しNIPPER
2017/05/13(土) 23:48:25.51 ID:uFKiJlIi0
アライさんは必死に生きた
人間も必死に生きてる
その結果とはいえ、悲しいな



15:名無しNIPPER
2017/05/14(日) 00:02:36.08 ID:5Xg/iWTuO
生半可に可愛い見た目してるから、共生できない害獣だって気付かずに不幸なことになるってか
アメリカでも猫が殺されたり、赤ん坊が障害どころか普通に死ぬところまでやられたって話があったな


16:名無しNIPPER
2017/05/14(日) 00:17:53.46 ID:buNatjzYO
いくら可愛くてもアライさんは害獣なんだよな
ペットにできるなんて思っちゃダメだってことか


17:
2017/05/14(日) 00:33:51.74 ID:HvJ8pjf7O
>>12を修正

「助けてほしいのだ! アライさんは死ぬわけにはいかないのだ!」
アライさんが必死に訴える
「子どもたちが待ってるのだ! ご飯を持って帰らなきゃいけないのだ」
以下略



18:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 00:59:21.82 ID:pFWr0VlA0
> そいつらも見つけ次第殺処分しなきゃな

言葉が通じるんだから、助けるって嘘吐いて巣まで案内させればよかったんじゃ


19:[sage]
2017/05/14(日) 01:12:36.26 ID:HvJ8pjf7O
>>18
ごもっともです
しかしそれやっちゃうと、アライさんが完全に交渉可能な知的生命体になって話の方向性が狂ってしまいまして
言葉の通じるフレンズを単なる害獣として扱ってる時点で致命的な矛盾はどうしても出るものだと思ってご勘弁をお願いします


20:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 03:16:37.47 ID:+WkCiC3bo
アライさんをいじめないで欲しいのだ


21:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 13:54:01.98 ID:CQfWqhyDO
じゃぱりまんどこ行った?


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