過去ログ - 魔王♀「食べちゃうぞー!」勇者の母「食べないでください!」
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44:名無しNIPPER[saga]
2017/05/19(金) 10:13:54.22 ID:Ln2PAR8l0
もう、本当にダメだと思ったその時、燃えるような赤い閃光が鳥の群れを突き抜けていきました。
少女達を避けるように、鳥たちが左右に分かれて地面に突っ伏していきます。
気が付けば、自分よりも少し背の低い少女が、両足を大きく開いて立っていました。深紅の髪がふわりと揺れました。

死んじゃうとこだったね。

深紅の少女は言いました。
少女はお母さん! と叫び、その背中に飛びつきました。

遅い! もお、ばかばか! 本当に死ぬかと思った!

えー、これでも、急いで来たんだよ?

お母さん――魔王は少女の体を抱きしめ返してくれました。
実は、魔王も魔王で、肝が冷えていました。
自分の大切ないつかの楽しみを先越しされる所だったからです。
鳥達を見ると、半分以上は起き上がりつつあります。
目をパチパチさせながら、魔王の方に頭を垂れ始めます。

ご無礼をお許しください。

特に大きなクチバシを持った一羽が喋りました。

許さないよ。

魔王は笑顔で言いました。
少女は、自分の母親が本気でそう言ったのだと分かりました。

ちょ、ちょっと待って。

なに。

少女が止めに入ります。

確かに危なかったけど、最初はみんなちょっと変になっちゃうし……仕方ないと言うか。

止めるの? 変なの。

魔王は首を傾げます。

だ、だって。謝ってるんだよ。

魔王はまた首を傾げます。うーんと唸って、目をつむりました。




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