2:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 21:57:21.68 ID:bRKUQu2xO
ずっと、ひとり言を呟いてきました。
あの日、赤穂線伊部駅で電車に乗ってから。
そして、上京してからも、ずっと。
大丈夫、大丈夫。
3:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:00:46.34 ID:bRKUQu2xO
悲しいこと、辛いこと。
寂しいことや、苦しいこともありました。
岡山に帰ろうって、何度も思って。
だけどその度に、ひとりで呟きました。
4:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:03:40.54 ID:bRKUQu2xO
初めてのステージ。
お客さんは、50人くらい。
「藤原肇です」
5:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:06:42.32 ID:bRKUQu2xO
初めての握手会。
わたしの前には10人ほど。
あのときのみなさんの顔、いまでも覚えています。
「応援してます」
6:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:11:59.43 ID:bRKUQu2xO
少しずつ大きくなるステージ。
少しずつ長くなる列。
変わっていく私と、変われずにいる私。
その両方が私で。
7:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:16:19.10 ID:bRKUQu2xO
ーいつか、きらめく舞台へ
いつからかみんなの合言葉になったそのスローガンを、どこか遠くから眺めている私もいて。
「私は…私は……」
8:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:20:24.09 ID:bRKUQu2xO
いつからか、
「小さなお仕事」
という理由で、無意識に手を抜くようになっていました。
9:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:23:33.67 ID:bRKUQu2xO
そんなとき、おじいちゃんから荷物が届きました。
小さなダンボールの、小さな荷物。
開けてみると、新聞紙にくるまれた小さなお茶碗。
おじいちゃんが焼いてくれた、備前焼のお茶碗。
10:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:28:02.12 ID:bRKUQu2xO
『おじいちゃん、荷物届きました』
文字が震えていたのは、きっと私が弱いから。
『お茶碗を包んでた山陽新聞、おじいちゃんが読んだものだね。岡山の匂いがしました』
11:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:35:04.52 ID:bRKUQu2xO
300人になった会場。
30人になった握手会の列。
少しずつ減っていくひとり言の回数と反比例するように、増えていく声。
12:名無しNIPPER[saga]
2017/05/14(日) 22:44:16.21 ID:bRKUQu2xO
そして今日。
大きな会場の、大きなステージ。
熱気は控え室まで届いてきて、背中に汗をかいてしまうほど。
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