過去ログ - 徳川まつり「めめんと・もめんと?」
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41: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/05/20(土) 17:45:34.48 ID:E5yTKt8DO



「…ダメだ。俺は、徳川まつりが好きだったんだ。なのに、俺が事故に遭って記憶喪失になったせいで、こんな事になって…だから、絶対に取り戻させてあげなくちゃいけないんだ」

「…どうして?だって、貴方にとっては知らない人なんだよ?思い出す必要だって…」

なんで?!どうして?!
貴方は徳川まつりについて、何も覚えてないんだよ?
それなのに、なんでそんなに…
今の私が一番見たくない、そんな哀しそうな顔をするの?

「それでも…俺が告げた時のまつりの表情だけは、今もはっきりと覚えてる。凄く絶望して、泣いて、叫んで…だから、俺がまつりの事を思い出す為にも、まずはまつりに全部を思い出してもらうんだ」

「…今の私が、居なかった事になっちゃっても…?」

「…あぁ。それでもだ」

「私は…!貴方の事がこんなに好きなのに!好きになったのに!私をちゃんと分かって、覚えてくれてるのは貴方しかいないのに!」

「それでも、お前は思い出さなきゃいけないんだ…!」

「嫌だ!私は…私は、消えたくないよ…忘れたくないよ…!」

「まつり…」

「私は…!」

一瞬にして、距離を0にされて。
私が最も求めていて、それでいて最悪の方法で。
いままで絶対にしてくれなかった。
とっても、とっても暖かい。

口付けを、された。

私は、この感触を覚えてる。
私は、この暖かさを覚えてる。
多分、一番徳川まつりにとって印象が強い出来事で。
私は、全てを思い出してしまった。

あぁ、徳川まつりに戻っちゃうんだな。
私、消えちゃうんだな…
頭の中で色んな情報がごちゃ混ぜになって、意識が薄れてきて。
…私、消えたくないよ…

「…ごめん」

私の意識は、そこで途切れた。




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