過去ログ - 安部菜々「ナナの名は」
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16:名無しNIPPER[saga]
2017/05/19(金) 19:35:53.00 ID:u81+4kKF0

「考えられるのは 3つね」

昨日のパニック状態のまま出勤したナナを心配してくれていた同僚に問い詰められ、つい自分が置かれている状況をつい口走ってしまった。
彼女はまるで新種の生命体を見る目でたっぷりとナナを凝視したあと、腕をつかんで職場の近くのファミレスに連行した。
この世界のナナはなかなかにアグレッシブな友人を持っているらしい。


「1つ目はあんたの頭がおかしくなった、という可能性。あたしはこれだと思っているわ。いきつけの病院紹介しようか?」

ドリンクバーで作成したらしいオリジナルドリンクを飲みながらひどい仮説を披露する彼女。
麗奈ちゃんがいたずらでつくったドリンクを飲まされて以来、オリジナルドリンクにはちょっとしたトラウマがある。


「2つ目は元々いた世界からあんたが平行移動してきた可能性。SF 映画みたいにね」

相談に乗ってくれてはいてもあまり真面目に考えてはいないのがありありと伝わってくる。
もっとも自分はこの世界の住人じゃないんです、なんてアニメや映画で出し尽くされたネタのようなことを言われても信じてくれる人は少ないだろうけど。

この仮説を聞いたとき二人の人物の顔が思い浮かぶ。

だけど、志希ちゃんは化学専門だし、さすがの晶葉ちゃんにもこんなことができるとは思えない。



「そして 3つ目は」

彼女はスラリと伸びた指をナナに突き立てる。




「あんたがアイドルやっていた思っている世界のほうが夢で、今ここで OL やってる世界のほうが現実という可能性よ」


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