過去ログ - 【ミリマス】ファーストキスは突然に【みななお】
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11: ◆OYYLqQ7UAs[saga]
2017/05/23(火) 21:51:32.33 ID:McRNmRV4o
「美奈子……」

「わ、わっほい!?」

 先ほどまで以上に細められた目で美奈子の瞳を射抜く奈緒。
 その視線に意味の分からぬ言葉が美奈子の口から発せられるのとほぼ同時、奈緒の手が美奈子の肩に乗せられる。
 その意味を汲み取り、ぎゅっと目を瞑って覚悟を決める美奈子。
 頭の中は、今日汗かいたのにな、とか、さっきのキスはちょっと紹興酒くさかったな、とか、そんなことばかりがぐるぐると渦巻いている。

「……おやすみ〜」

「えぇっ!?」

 だというのに、である。
 当の奈緒はそんなことをのたまって、そのままストンと夢の世界へ飛んでいってしまう。
 その速度たるや正に、妄想の世界へ飛んでいく百合子のごとし、であった。

「…………」

 それはもちろん、美奈子が、あの元気印たる美奈子が、絶句という反応を返さざるを得ないのも致し方ないというものだろう。

「……ばか」

 そういいながら奈緒の左腕に抱きついてみれば、さっき襲ってきた驚きの連続で心の方が疲れていたのか、美奈子にも眠気の波がやってき始める。
 もちろん心臓の鼓動はドキドキと休まりそうにないが、それが収まるにつれて眠気の方が勝っていくだろう。
 そんな美奈子が、今度は素面のときに、と逆襲を企てていることなど、眠りの淵に沈んだ奈緒には、知るよしもないことだったのであった。


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