過去ログ - 美穂「おっ、緊張してんの?」拓海「!?」
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4: ◆XUWJiU1Fxs
2017/05/28(日) 10:56:53.48 ID:/QxO5QDHo
「あっ、悪りィ! 別に威圧するつもりはサラサラなかったんだ!」

 相手が美穂だとわかり拓海は慌ててフォローを入れるが、美穂の方は少し後退りをしてしまう始末。やっちまったな、と心の中で舌打ちをする。

 美穂は拓海が所属する前から事務所にいたアイドルだ。個性的な過去や性格を持つアイドルが多数所属しているこの事務所に置いて、
美穂は尖った個性を持たない所謂正統派のかわいいアイドルとして認知されていた。

 拓海自身本来アイドルというものは自分みたいなバラガキではなくて美穂のようなキュートな女の子のことを指すだろうと思っていたくらいだ。
ファン層が違うためか一緒に仕事をする機会も少なく、これまで殆ど会話したことがなかったが自分の事を怖がっているのは火を見るよりも明らかだった。
しかしそれも無理もない話だと拓海は思っていた。小日向美穂というアイドルは、本来ならば決して関わることがないであろう女の子なのだから。

「で、アタシに用があんのか?」

「え、えーと……今座っているソファの上に台本を置いたままで」

「台本……? あぁ、これのことか。そらっ」

 どうやら拓海が座っていたせいで忘れた台本を取れなくて困っていたらしい。拓海は台本を手に取ると美穂に投げて渡す。

「ありがとうございます! じゃ、じゃあ私はこれで……」

「おい、待った」

「ふぇ!?」

 台本をもらってそそくさと美穂は部屋を出ていこうとするが拓海が呼び止める。なるだけきつくない口調を意識して、怖がらせないように。



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