過去ログ - 夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2-2『ダンガンロンパV3』
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252:名無しNIPPER
2017/06/03(土) 11:52:14.40 ID:GE+IIqsD0

「きゃあっ!!」
突如、背後から聞こえてきた悲鳴に、
修平が慌てて振り返る。

そこには、山の斜面から滑落しかけている
少女の姿があった。
足先から地面までの高さは少なくとも
3メートルはあり、足下にはごろごろと
岩が転がっている。
そのまま落ちたら、彼女は大怪我を
する可能性が高い。
「おい、大丈夫か!」

「えっ?」
「少し待ってろ、すぐに助ける!」
「あ……う、うん!」

とは言ったものの、少女のぶら下がっている
斜面の上に回り込むには、数分はかかる。
今はまだ、辛うじて引っかかっている感じだが、
小さな手の掴む先が崩れているところを見ると、そう長くは保ちそうにない。
となれば、方法は一つ。

「俺が下で受け止めるから、崖を蹴って俺の方に跳んでくれ!」
「え!? で、でも、そんなことしたら、あなたがっ……!」
「いいから! 早く!」
大きく崩れでもしたら、崖を蹴る間もなく、落石と共に落ちることになる。
そうなったら受け止めきれない。

「跳べ!」
「っ……はいっ!」

少女が意を決して斜面を蹴り、体が宙に浮かび上がる。
その落下先へ、すかさず修平が回り込んで――その体を受け止めた。
「……ふぅ、危ないところだったな」
「あ……その、ありがとう」

「いや、無事でよかった」
何でもないように肩を竦めて、修平が制服に降りかかった埃を払う。
それから、少女の方へと振り向き、自分の喉元にある首輪を指で突いてみせた。

「そっちも首輪があるってことは、ゲームの参加者なんだよな?」
「え? うん、まあ……」
「そうか、初めて俺以外の参加者を見たよ。もしかしたら、俺だけ起きるのが遅かったんじゃないかって心配してた」
「それで、名前は? 俺は藤田修平」

「……『はるな』」
姓を答えず、名のみの答えだった。


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