過去ログ - 夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2-2『ダンガンロンパV3』
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924:名無しNIPPER
2017/06/12(月) 09:53:19.47 ID:EGJCvjV10
9月19日10:42



雨の音が、いつのまにか止んでいた。



地図で言うD-7に当たる、小さな公園のすべり台の下に鈴木真穂(女子11番)は身を隠していた。
この比較的小さなスペースにすっぽり収まる体を、さらに小さく縮め、震わせ、ずっとこうしていた。


真穂のばか。こんなはずじゃ…こんなはずじゃなかったのに。


真穂は左手首にはめていたシルバーのブレスレットに触れた。
そしてまた、溢れてくる涙を堪えきれずに膝に顔を埋める。
そのブレスレットは、去年の誕生日に親友の間宮沙和子(女子15番)がくれた大切な宝物だった。




『ほら!!真穂。かわいいでしょー?』

沙和子が頬を紅潮させて、満足気にキラキラ光るそれを手に、そう言った。


『うわぁー…。かわいい!!でもいいの?こんなのもらって…。』

『あったりまえじゃん!!真穂のために選んだんだよ?』



照れくさそうに笑う沙和子を見て、真穂は泣きそうになるくらい嬉しかったのを憶えてる。
その後、実はおそろいなんだ。って言って、もうすでに自分の右手につけていたブレスレットを見せてくれたのも。
すごく、すごく、嬉しかったから。


真穂は沙和子のことが大好きだった。もちろん、愛してるとか、そういう好きじゃなくて。
友達として、大好きなんだ。




そんな沙和子のことを待っていることができなかった。
あの時、分校を3番目に出発した真穂は、目の前で担任の大石沙希先生を殺されたことで頭がいっぱいだった。


悲しかった。悔しかった。なにより、怖かった。



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