過去ログ - 夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2-2『ダンガンロンパV3』
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952:名無しNIPPER
2017/06/12(月) 10:20:12.71 ID:EGJCvjV10
11月12日(3日目)、6:00p.m.――

   
『皆さんこんばんは。
 午後6時になりました、定時放送を始めます』

空から降ってきた滝川哀(担当教官)の声に、木下亘(男子特別参加者)は顔を上げ、隣で自分の肩に寄り掛かって眠りに落ちている相模夕姫(女子七番)の体を揺すって起こした。

2人はひとしきり泣いた後、そのまま仮眠を取った。
恥ずかしいことに、怪我の失血に加えずっとずっと独りで抱えてきた荷物が肩から降りたことで気が抜けた亘は酷い眠気に襲われ、立ち上がれなくなってしまった。
苦笑した夕姫が休憩を提案し、先に亘が眠った。
夕姫の膝を枕として借りて眠るのはとても気恥ずかしかったのだが(もちろん表情には出ていなかったが)、夕姫が頭を押さえつけるものだから逃げようもなく、抵抗することも諦めて目を閉じた。
2時間ほどで亘は目を覚まして今度は夕姫が眠る番になった時、亘も膝を貸そうかと提案したのだが、「そんな恥ずかしい真似できるかっ!!」と一蹴され(それをやった俺の立場はどうなるんだ)、座ったまま亘の肩に寄り掛かり、夕姫はやがてすうすうと寝息を立て始めた。
肩から伝わってくる体温が温かく、その温もりがとても幸せなものに思えた。
夕姫が自分から離れていかなかったことに何度も感謝した。

「…ああ、もうこんな時間になったんだ…」

夕姫の体温が肩から離れた。
まだ眠たそうに目を擦っていた夕姫は、もたもたと地図を取り出した。
地図に添付された名簿は、その大部分に小さなチェックが入れられていた。
もうプログラムが始まってから3日目、“仕方がない”と言えば夕姫に殴られるかもしれないが、それでも仕方がないとしか言いようがない。

『それでは、戦死者の発表を行います。
 女子十番・寺内紅緒さん。
 女子十七番・水無瀬繭子さん。
 女子十五番・堀内尚子さん。
 男子十七番・道下未来君。
 以上4名です』


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