過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」咲「重力には負けないもん!」
1- 20
152: ◆Y.lj54HWGU[sage saga]
2017/07/04(火) 20:35:10.12 ID:rGL+UnvXo

 6/10

 ……
 …

 目が、覚めた。

 まず感じたのは夏特有の気だるさと、汗の気持ち悪さ。

 そしてーー


 「夢?」


 思わず左手の薬指を見てしまう。

 もちろん、指輪などしているはずもなくーー


 「んあぁぁぁぁぁぁ!!」


 叫びだして布団の上をゴロゴロと転がり回る。

 寝間着もシーツもぐしゃぐしゃになってしまうが、そんなことを気にしている余裕はなかった。


 「私はなんて夢を見ているんだよっ!」


 布団を思い切り蹴り飛ばして飛び起きる。

 未だに胸がドキドキしていて収まらない。

 こう、一生懸命仕事を頑張る旦那様を専業主婦として支える。

 子沢山な家庭に恵まれて、子供の世話に大忙し。

 エプロンが普段着なんかになっちゃって、大好きな人のために家事をする。

 それが揺杏の夢だった。


 「なんて夢をーー!」


 思い出せば思い出すほど顔が赤くなる。

 夢の内容は揺杏の理想を具現化していた。

 それに、何より揺杏の旦那がーー


 「なんで、アイツなんだよー!」


 今現在、恋をしている悪友だった。

 彼の周りには魅力的な女性がいっぱいいて、揺杏もちょっぴり……と言うかかなり心を折られているのだが。

 それでも、彼の側にいたいと言ういじらしい思いで側にいるのだ。


 「あいつはどうせ友達としか思ってないって」


 自分に言い聞かせる様に呟く。

 自分の呟きで曇る。

 この辺り、すごく揺杏らしかった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1338.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice