過去ログ - 【二次創作】有山「天空ロンパ!!」椎名「5スレ目だな」【安価】
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714:名無しNIPPER
2018/07/13(金) 07:31:26.59 ID:U9T/2jm40
自分の両手は、赤く染まってしまった。
しかも、友人の血で。
その上あんな殺し方なんて――もしここがプログラム会場でなければ、“惨殺”なんて表現を使って報道されていたに違いない。


古川景子(女子13番)は服部伊予(女子12番)を殺害した後、その場にいたくなくて、気付いたら走りだしていた。
バレー部で培った体力のお陰で、それなりの長さを走っても平気だ。体はそのようにできているはず。
でも、プログラムに選ばれたこと、更に、開始早々友人を殺してしまったこと――そのようなことが重くのしかかり、息が上がるのも早かった。

気付けば島南東部の山の方へと来ていて、景子は足を止めると、一番手近にある樹木に右手をつき、下を向いて呼吸を整えようとした。
「…はぁっ、はぁっ…――」
何度も息を吸い、そして吐く。
左手には、三本刃アイスピック。もう乾いてはいるが、柄の方まで、伊予の血液が付着している。

これで自分は、友人の背中を何度も刺したのだ。

「やめて」と言われた。
でもそれを無視して、伊予の背を追いかけ、地面に押し倒し、そして刺した。
自分が生き残るために。

「ごめ…伊予……」
小さな声だが、あれから何度も伊予への謝罪の言葉を口にした。
もう死んでしまった彼女に、そんな想いが通じるはずがないことも分かっているのに。
自分にはまだそういった背徳感があるのだ、と、自己に言い聞かせることが目的なのかもしれない。
でも実際のところどうなのか、よく、分からない。


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