過去ログ - 夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2-4『ダンガンロンパv3』
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213:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:36:24.26 ID:kcgZxFdS0
の隣、今度はクラス内で2番目に小柄な山本真子(女子十九番)が声を上げた。
左側のサイドポニーが小刻みに揺れているのが麗からも確認できる程に真子はガタガタと身体を震わせており、いつもの明るさは見る影もない。

「お…お父さん…あたしのお父さんは良いって言ったんですか…?
 お、お父さんは、国会議員で…それで…」
以下略



214:名無しNIPPER[sage]
2017/06/10(土) 06:36:59.95 ID:kcgZxFdS0
瑠衣斗の前にいる朝比奈紗羅(女子一番)は眼前にいるシンを睨み付けており、強気な紗羅らしいと思ったが、その胸の内は不安で一杯なのだろう。
真子の後ろの席に座る木戸健太(男子六番)も紗羅と同じようにシンを睨み、紗羅以上に怒りの感情を露わにしていた。
その後ろにいる鳴神もみじ(女子十二番)は幼い頃からの付き合いである紗羅や健太とは違い怯えの表情を浮かべていたが、麗と目が合うと無理矢理作った笑顔を浮かべて「大丈夫だよ」と口パクで伝えてきた。
視線を左側に移す。
池ノ坊奨(男子四番)は麗より前にいてその表情が確認できないが、心優しい奨のことだ、胸を痛めているだろう。
以下略



215:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:37:26.64 ID:kcgZxFdS0
それを広げて教卓に置いた。
恐らくそこにはルールが書かれているのだろう。

「えー、まず、今回のプログラムはチーム戦。
 4人1組のチームで戦ってもらうことになんねん。
以下略



216:名無しNIPPER[sage]
2017/06/10(土) 06:37:58.93 ID:kcgZxFdS0
思わず首輪に触れた――爆弾だと、ふざけてやがる。
同じことを思ったのか、右に座る財前永佳(女子六番)が舌打ちしたのが聞こえた。

そして、このチーム戦とやらのルール。
リーダ


217:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:38:26.27 ID:kcgZxFdS0
た場合はリーダーを狙うのが最も効率的(酷い言葉だ)ということになる。

「ただし、リーダーが死んでもメンバーの首輪が爆発しない例外があんねん。
 リーダーが同じチームのメンバーに殺された時は、首輪は爆発しない。
 その場合、リーダーを殺害したメンバーが新しいリーダーになる。
以下略



218:名無しNIPPER[sage]
2017/06/10(土) 06:39:02.14 ID:kcgZxFdS0
不意に声が上がり、麗はカゴ車から声のした方へと視線を移した。
麗の2つ前に座る田中顕昌(男子十一番)がふらふらと立ち上がっていた。
地味で大人しく、普段の授業中には積極的に発言をしない顕昌が声を上げるだなんて非常に珍しいことで、それは顕昌の斜め後ろに座る親友の雨宮悠希(男子三番)ですら驚愕の表情で顕昌を見上げていることが物語っていた。

「えー…田中君?
以下略



219:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:39:39.12 ID:kcgZxFdS0
突き飛ばされて永佳の席に突っ込んでいた(それを永佳は受けきることができず、2人はもんどり打って床に倒れ、まるで麗が永佳を押し倒したようになってしまった。――ああ、確かコイツは望月卓也(男子十七番)と付き合っていたな、悪いことをしてしまった)。
起き上がる間もなく数度響いた銃声、上がる悲鳴、足音と机や椅子が動く音。

「アッキー、そんな撃つことないやんかー」

以下略



220:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:40:12.44 ID:kcgZxFdS0
に痛みを憶え、湯浅季莉(女子二十番)はゆっくりと瞼を持ち上げた。
顔の下敷きになっていた右手がじんじんと痺れているし、首が痛む。
まるで授業中によく眠った後のよう――そこまで考え、季莉は眉を顰めた。
おかしい。
季莉は上半身を持ち上げたのだが周りは暗くてよく見えないので、自分が体を預けていた板を触り、そこから手を滑らせてその全体像を把握した。
以下略



221:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:40:39.62 ID:kcgZxFdS0
季莉は友人の水田早稀(女子十七番)の名前を呼んでみた。
フードがついている服を着ている人間で最初に思い浮かんだのが全体はカーキ色でそこに白黒のストライプ模様のフードが付いたパーカーをいつも着ている早稀だったこともあるが、早稀が前にいるのなら、それは教室での席順と同じ可能性が高いからだ。

前にいる人物は何も答えないので、今度は後ろや左側に手を伸ばしてみたが空を掴んだだけに終わった。
季莉の席は最後列で窓側から2列目、ただし窓際の列は机が1つ少ないので季莉の左隣には誰も座っていなかった――つまり、やはりこれは教室での席順と同じ並び方なのではないだろうか。
以下略



222:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:41:10.18 ID:kcgZxFdS0
恐らく足元にも及ばないであろう家に生まれ育ったクラス1、いや学校1のお坊ちゃんである城ヶ崎麗(男子十番)は季莉の質問に対し「ああ」と答えて肯定した。
顔は見えないけれど、きっと「俺に決まってるだろうが」と言いたげな自信に満ち満ちた表情を浮かべていることだろう。

「他に起きてるヤツは?」


223:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:41:50.91 ID:kcgZxFdS0
季莉から情報を受けるとすぐに上野原咲良(女子二番)を呼んだ。
咲良は麗とは幼馴染であり、家柄の話をすると昔は主君と家臣の関係だったという話を聞いたことがある。
麗の左隣の席であることもあり、咲良を起こしに掛かったのだろう。
間もなく寝ぼけたほわほわとした声で「麗くん…?」と呼ぶ咲良の声が聞こえた。

以下略



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