過去ログ - 夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2-4『ダンガンロンパv3』
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222:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:41:10.18 ID:kcgZxFdS0
恐らく足元にも及ばないであろう家に生まれ育ったクラス1、いや学校1のお坊ちゃんである城ヶ崎麗(男子十番)は季莉の質問に対し「ああ」と答えて肯定した。
顔は見えないけれど、きっと「俺に決まってるだろうが」と言いたげな自信に満ち満ちた表情を浮かべていることだろう。

「他に起きてるヤツは?」


223:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:41:50.91 ID:kcgZxFdS0
季莉から情報を受けるとすぐに上野原咲良(女子二番)を呼んだ。
咲良は麗とは幼馴染であり、家柄の話をすると昔は主君と家臣の関係だったという話を聞いたことがある。
麗の左隣の席であることもあり、咲良を起こしに掛かったのだろう。
間もなく寝ぼけたほわほわとした声で「麗くん…?」と呼ぶ咲良の声が聞こえた。

以下略



224:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:42:19.28 ID:kcgZxFdS0
から手伝ってよ!!」

紗羅は自分の後ろの席にいる真壁瑠衣斗(男子十六番)に声を掛けた。
瑠衣斗は紗羅と同じく中等部から帝東学院に入ってきたのだが、入学以来学年首席の座を一度たりとも手離していない優等生だ。
固い表情を崩すことがほ


225:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:42:47.96 ID:kcgZxFdS0
周りを見渡すと、周りにいる雅哉や洋海や智子だけでなく、早稀の前の席に座る小石川葉瑠(女子五番)と話をしている横山圭(男子十八番)と阪本遼子(女子八番)にも(葉瑠はいつも何故か学校指定ジャージを着用しており、ジャージのファスナーを上まであげているので首は全く見えず確認できなかった)、洋海の隣で大騒ぎしている川原龍輝(男子五番)や龍輝と同じく騒いでいる内藤恒祐(男子十二番)にも、全く同じ首輪が付いていた。
そして、季莉は教室の前方に目を遣る。
最前列で1人おろおろと不安げに辺りを見回している松栄錬(男子九番)――親が決めた季莉の許嫁であり、現に現在付き合っている季莉の彼氏だ――の首にも、その首輪はいやらしく存在を主張していた。


226:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:43:23.81 ID:kcgZxFdS0
取り巻きの1人である木戸健太(男子六番)が悪態を吐きながらも立ち上がり、教室の前の扉を開けようと手を掛け――首を傾げた。


227:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:43:53.22 ID:kcgZxFdS0
を取り巻く面々の中でも群を抜いて麗を慕っている鳴神もみじ(女子十二番)がおり、何とかして開けようとしていたようだがそれは叶わな


228:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:44:32.02 ID:kcgZxFdS0
の席に座る春川英隆(男子十四番)が後ろの席の日比野迅(男子十五番)と共に窓を開けようとしたようだが、それもできなかったようだ。

つまり、自分たちはこの部屋に閉じ込められている。

教室内を不安な空気が満たしていく。
以下略



229:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:44:58.88 ID:kcgZxFdS0
左斜め前、窓際の列の一番後に座る雅哉とその前に座る高須撫子(女子十番)が声を上げた。
確かに、雅哉と撫子の間の窓は開いているのだが、撫子は本来何もないはずの場所をコンコンと叩いている。
その高音から察するに、金属製の板が張られているようだ。

つまり、季莉たちは、完全に閉じ込められてしまっているということだ。
以下略



230:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:45:36.44 ID:kcgZxFdS0
能力を誇る元気印、平野南海(女子十四番)が悲鳴のような声で叫ぶのを皮切りに、再び教室内はざわめき始めた。

「卓也の言う通り、ヤバいよねなんか…」

ざわめきの中では早稀の声は聞き取りづらかったが、季莉は頷いた。
以下略



231:名無しNIPPER
2017/06/10(土) 06:46:08.37 ID:kcgZxFdS0
認識させるような低いが甘く感じる声で囁くように、言った。

「えー、帝東学院中等部3年A組の皆さん、おめでとう。
 このクラスは、戦闘実験第七十二番プログラム対象クラスに選ばれました。
 ってことで、ちょっと、殺し合いをしてもらうから」


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