過去ログ - 【安価とコンマ】行き当たりばったり幻想郷生活九日目
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◆z07gL4YySg
[saga]
2017/06/21(水) 21:44:56.79 ID:wnZzULOP0
雨が降る。
暑い暑い夏の日に、ザーザーと大きく音を出しながら、雨が降る。
黒く禍々しい、邪悪な雨が降る。
その雨はどんどん勢いを増して、降り注いでいく。
最初は足首まで浸かる、次に膝まで浸かる、次に太腿まで浸かる。
畑が潰れる、土砂崩れが起きる。人々は怪我をし、その生活は困難なものへと変わっていく。
その雨は「災害」となる。天から降り注ぐ災害となる。
それは――その「天災」はどんどん酷くなっていく。
――いあいあ、くとぅるふ、ふたぐん。
ザーザーと雨が降り注ぐ中、その声が何処からか聞こえて来る。
水嵩が増していくごとにその声は大きくなっていく。
まるで、何かを待ち望んでいるかのように。何かを求める様に――
そして、それを巻き起こしたその「邪神」は紅い館の遥か上空で幻想郷を見下ろしている。
「私は……天才であり天災である」
「私の望みは、住処である古代都市ルルイエの復活」
「そして、この地は……私の支配下となる」
「あは、あはは……あーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!」
高らかに笑いながら、その力を見せつける様に、また一つ雨を強くしていった。
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