過去ログ - 善子「堕天使ヨハネのとある梅雨の日」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/06/14(水) 05:34:31.86 ID:AYYR2z1Ho
今日の練習も終わり、暗くなった道をずらまるとふたりで歩く
雨のない梅雨の夜は昼のあたたかさにもかかわらず、肌寒い
まるで秋の始まりに似て、懐かしい寂しさを感じる
「こんなに寒かったらルビィちゃんも風邪だってひくずら」
「私は堕天使だからひかないけどね」
暗闇の向こうでジトッとみてくる気配がする
「…いつになったらそのキャラやめるずら?」
「キャラとか言わないで!」
夜でも無神経さは変わらない
「…雨ふらないかなぁ」
頑固さもかわらず
私は空を見上げる横顔に言う
「明日からふるわよ?」
するとその顔はいきおいよく私に向けられる
「ウソっ!? ほんとずらか!?」
静かな夜道に不釣り合いな元気な声がひびく
私は気分よく言ってやる
「ウソよ」
沈黙
気になって隣をうかがおうと、頬を膨らましたずらまるの顔
かわいくて様になってるのが気にくわないけど
「空を見なさい」
夜空にはきれいな満月
雲なんてなくてそのまま宇宙を見上げてるみたい
「月くらいまるもみたずら」
「でも善子ちゃんがいうから…」
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